Chat GPTで強化する決断術!不確実性の中で本脳に抗うコツ
こんにちは!ラクです。
「今すぐに決断しなくちゃいけない…!
でも今、自分は何を考えるべきなんだろう…
情報を集める時間もあまりない」
…ということ、ありませんでしょうか…




特に管理職の方の場合は…
急に決断を求められる場面は少なくありませんよね。
本来であれば必要な情報が集まってからが望ましいです。
しかし、そうはいかないこともあります。
そんなとき…何を考えるべきか?
そこで、助けになるのがChat GPTです。
しかし、いきなりChat GPTに答えは求めません。
ある程度自分で対応を考えたうえで、Chat GPTを使います。
理由については一番最後の「まとめ」で記しています。
今回の大まかなブログの流れは以下の通りです。
- まずは自分の中で、問題の「要素」や「軸」を考える。
- そのうえで、自分なりにカンタンな答えを出してみる。
- Chat GPTを使って、視野を広げる。
- Chat GPTを使って、バイアスの確認をする。
よくある事例
具体的にどういったケースがあるか見てみましょう!
情報の無い中で決断が必要な例
- 顧客からクレームを受けているが対応方法が分からない
- 今すぐに他の部署の協力が必要になった。どう協力を求めるか?
- 自動化のシステムが止まって突然業務が回らなくなった。どう対処するか?
- すぐにステークホルダー(利害関係者)に情報を報告しないといけない。
- 会社にルールが無いが、各部門の役割をすぐに決めないといけない。
これらの問題には、100%正しい答えはありません。
それでも何かしら方向性を示さないといけないのが辛いところです。
顧客からクレームを受けていれるケース
では、以下の状況を想定して、具体的にどう対応すればいいか考えてみましょう。
まずは…「決断に必要な要素」を探してみてください。
具体的には、以下のような要素が考えられると思います。
(これはあくまで一例ですので、他にもあるかと思います)
- 社内関係者
- 時間
- 費用などの金銭面
- 契約や法律


少しここまでの話は抽象的ですので、以下にて例示します。
「関係者」の要素
大まかに図で表すと、以下のようになります。
「上位概念」を考えることがポイントです。
- あなたの考え:顧客の主張はもっとも。主要顧客だし、支払っても良いと思う。
- 上司の考え:金銭は払うべきではない。他の客にも払わないといけなくなるから。
- 会社の戦略:今は業績的にも顧客満足度が最優先。多少ならOK。
- 業界の傾向:業界では顧客重視の色が強く、こういうケースは応じることが多い




当然、この4つの視点すべてが一致するわけではありません。
しかし、内側にある事柄は、最終的に外枠に含まれることになることが多いです。
よって、外枠にある「上位概念」を考えると、
自分の考え < 上司の考え < 会社の戦略 < 業界の傾向…のようになるわけです。

時間の要素
先ほどご紹介した事例は「関係者の要素」でした。
しかし、可能であれば複数の要素から検討することが望ましいです。
たとえば、今回自分の下す決断が、将来他の事案に影響しないか?
つまり、「過去」「現在」「未来」の「時間の要素」もきっと重要です。
ざっと絵に描くと、以下のようにも考えられます。
- 今の問題:品物の配送が遅れている
- 最近の類似の問題:別の顧客への配送も遅れているかも
- 将来の起こり得る問題:同じ顧客で、更に他の配送が遅れるかも
- 将来の類似の問題:他の顧客への配送も、更に遅れるかも
もし今回「代替輸送費を払う」という決断を下してしまうと…
そのことが他のお客さんに知られてしまうかも知れません。
また、そのお客さんの方でも類似の遅延が発生していたり、
将来的に類似の問題が発生している可能性があります。
それらすべてについて代替輸送の依頼を受けると、悲惨ですよね…
ここまでのまとめ(Chat GPT使用前)
【関係者の軸】
顧客の考え | さっさと代替輸送をして、費用も負担して欲しい |
上司の考え | 払うべきではない。他の顧客とのバランス考慮。 |
会社の戦略 | 今は顧客満足度が最優先。多少ならOK。 |
業界の傾向 | 市場は飽和状態。顧客の奪い合いが起こっている。 |
【時間の軸】
今の問題 | 配送が遅れている。 |
最近の類似の問題 | 別の顧客への配送も遅れているかも |
将来起こり得る問題 | 同じ顧客で、さらに他の配送が遅れるかも |
将来起こり得る類似問題 | 他の顧客についても、さらに配送が遅れるかも |




Chat GTPの活用法①視野を広げる
さて、ここまでの考えを踏まえたうえで、Chat GPTを使ってみましょう!
まずここでは、単純に「どういった要素を考えるべきか」という質問をChat GPTに投げかけた例をご紹介します。
Chat GPTへの質問
- あなたはある会社の輸入部門のマネージャーです。
- 輸入した製品を顧客先に納品しなくてはなりません。
- しかし、主要顧客の品物の配送が遅れていて、原因は不明です。
- 主要顧客は、すぐに代替輸送を手配し、その費用を補填しろと迫ってきています。
- 支払うか支払ないかを決断するために考えなくてはならない要素とは、どのようなものがありますか?
- なお、調べたり確認するような時間はなく、すぐに決断を求められている状況だとします。
この問いに対し、Chat GPTは以下のように答えてきました。
カテゴリの分け方は違いますが、当初の考察と大きく異なったものはなさそうです。
考え方が広がったのは、一番最後の「交渉余地」というところですね。
時間や労力に余裕があるのであれば、顧客から提示された金額や方法を鵜吞みするのではなく、
顧客とともに他の方法を考えていっても良いかもしれません。
Chat GTPの活用法②バイアス確認
プレッシャーの中で即座に決断を求められている場合、
自分の主観的な反応や考え方で対応したくなることがあります。
さらに、この顧客が性格の悪い、大嫌いな顧客だったらどうでしょうか…
きっと、「支払わない理由」を探しがちになります。
しかし…
「支払わない理由」ばかりを探してしまうと、
「支払うべき理由」を考えなくなってしまいます。
この状態を心理学用語で、確証バイアス・認知バイアス・希望的観察などと呼んだりします。
簡単に言えば、「自分が見つけたかった」と一致するような情報や事象ばかりに注目しがちな、人間が本能的に備えている知覚のフィルターのようなものでを指します。
こういうときこそ、Chat GPTの出番です!
つまり…
脳が本能的に考えることを拒否している事項を、代わりに考えてもらうんです。
今回のケースで言うと、例えばChat GPTに以下のように問いかけます。
これに対して、今回Chat GPTは以下のように答えてきました。
例えば1の内容を見ると、「そもそも自分たちに責任があると思われるような場合」に備えるようアドバイスをくれています。
また、4の内容については、最初の質問のときには出てこなかった「保険カバレッジ」という考えです。
このように…
焦っていて、時間も情報もない中だからこそ、「仮に」「逆に」考えることが大切です。
しかし、それは人間には精神的に負担です。
よって、Chat GPTに考えてもらうわけです。
まとめ
Chat GPTは大変役に立ちます。
しかし、人間が先にキチンと問題の「枠」を捉えた方が有効活用が出来そうです。
また、「人間が心理的に考えたくないこと」を考えてくれるという点では、仕事でのストレス軽減という点でも役立ちますね!
- まずは自分の中で、問題の「要素」や「軸」を考える。
- そのうえで、自分なりにカンタンな答えを出してみる。
- Chat GPTを使って、視野を広げる。
- Chat GPTを使って、バイアスの確認をする。