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40代・50代がもう少し楽に生きるために
ラクとトクコのいる職場~40代からのサバイバル~
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  2. ~エピソード29~そういう話じゃないはず

~エピソード29~そういう話じゃないはず

(その時、トクコの家)

 

(はーちゃん:ツクモガミ…

 

      トクコから聞いている限り、

      「犬の形」だった。

    

      でもそれが、もし

      自分と同じように、

      実際には『別のもの』に

      宿るものだとしたら…)

 

(はーちゃん:そしておそらく、

       その神がラクと言う子供と

       共に居るのは、

       自分と同じ理由のはず…

 

       どういう能力なのか

       知っておいた方が

       いいのかも…)

       

 

(オフィスの屋上)

 

トクコ:「前に見たときは、

     ここまで

     光ってなかったね…」 

 

バウ:「嬢ちゃん!」

 

ラク:「トクコさん!」 

 

 

ラク:「え…?

    ま、前に見たこと、

    あるんですか??」

 

トクコ:「うん。

     バウさんに初めて会った時、

     見せてくれた。

 

     でも、

     どういう反応とか、

     何が起きるのかとか、

     その辺りは全然…

 

     …不思議ね…」

 

ラク:「バウさん、

    そこはちゃんと

    僕にも言っておいて

    くださいよ…」

 

バウ:「まぁ、細かいことは

    気にするな」

 

ラク:「…」

 

 

(ラク:……)

 

(バウ:……)

  

 

ラク:「…あの、トクコさん、

    すみませんでした…」

トクコ:「うん?」

 

ラク:「最近、トクコさんのことを

    観察していました。

    本当に、失礼しました」

トクコ:「……うん」

 

ラク:「理由があって。

    でも、自分自身の問題で。

 

    トクコさんには

    関係ないことです」

 

トクコ:「…

     …

     砂時計が、

     私に反応するって、

     バウさんが言ってたやん」

 

ラク:「…はい」

 

トクコ:「それと関係ある?」

 

ラク:「…たぶん」

 

トクコ:「光ると、

     何があるの?」

 

 

ラク:「……」

 

バウ:「……」

 

トクコ:「…言えないんやね」

 

ラク:「……すみません。

    言えないというより、

    まだ僕も

    うまく言葉に出来ない。

  

    キチンとお話しできるように

    なるまでは、

    もう少しお待ちいただきたい

    …です」

 

トクコ:「いや、ええよ。

     

    言いにくいことも、

    あるんやろうしな。     

    …

    まぁ、

    引っかかったまま、

    持っておく(笑)」

 

ラク:「すみま…

    …!??」

 

 

 

(ラク:なんだ??

    い…一瞬、

    強く光ったような…?)

 

バウ:「なんだ?

    どうかしたのか?」

 

ラク:「今、一瞬…

    強く輝きませんでした?」

 

トクコ:「いや…?

     別に…」 

 

 

(ラク:気のせいか…?)

 

 

ラク:「あ…」

 

トクコ:「光が…

     消えた…

     

     …まだ私、

     ここにいるのに?」

 

バウ:「近づいてきたことを示す

    共鳴みたいなもの

    だったのかもな」

 

トクコ:「共鳴…?」

 

バウ:「分からん…

    なんとなく、な」

 

ラク:「……」

 

 

 

 

トクコ:「…まぁ、

     じゃあ

     もう砂時計のことは

     聞かないことにして…

 

    …ちょっと別件で

    相談してもいい?」

 

ラク:「…え、ええ。

    どうぞ」

 

トクコ:「マナミさんのこと」

 

バウ:「あのメガネの…

    おかっぱ娘か」

 

トクコ:「そう。

     そのマナミさんとちょっと…

     意見が分かれてな。

     

     来週木曜、

     一緒に倉庫視察に行く前に

     データを全部見てから

     仮説を立てるか、

     それともまず

     現場を見てから考えるか、

     って話で…」

 

ラク:「…トクコさんの見解は?」

 

トクコ:「…両方、正しい気がする。

     でも、

     どちらかを選ぶなら、

     私はまず現場を見たい」

 

ラク:「なぜですか?」

 

トクコ:「データを先に見ると、

     そこに引っ張られる気がして。

     先入観が生まれる、というか」

ラク:「…一種の

    確証バイアスですね」

 

トクコ:「確証バイアス?」

 

ラク:「自分の仮説に合う情報ばかりを

    集めてしまう傾向のことです。」

 

ラク:「データで仮説を立てると、

    現場でもその仮説を

    確認しようとしてしまう。

 

    すると、

    仮説の外にある情報が

    見えにくくなる…」

 

トクコ:「そう、

     そういうこと!」

 

ラク:「ただ…」

 

トクコ:「ただ?」

 

ラク:「マナミさんの言い分にも

    一理あります。

    何も知らずに現場に行くと、

    何を見ればいいか

    分からなくなる。

    知識は、観察の精度を

    上げることもある」

トクコ:「…うーん…

     難しいな。

     どうしたらいい…?」

 

ラク:「順番の問題かもしれません。

    まず現場を見る。

    それからデータで確認する。

    最後にもう一度現場を見る。

    …その順番が、

    一番バイアスを排除できる」

 

トクコ:「なるほど…

      

     それはいいと思うけど…

     マナミさんに

     どう伝えよっかなぁ…」

 

ラク:「…マナミさんについて、

    トクコさんはこれまで、

    どのように見ていますか?」

 

ラク:「何が見えましたか?」

 

トクコ:「えっと…

     マナミさんにとっては、

     完璧な準備をすることが

     『きちんとやる』ことで。

 

     それ以外のやり方は

     認めにくいんやと思う。

 

     私のやり方を

     『直感で動くタイプ』って

     そういう言い方したから。

 

     まぁ

     別にどっちが正しくて、

     どっちが悪いとか、

     そういう話じゃ

     ないはずなんやけどなぁ…」

 

ラク:「……」

 

 

バウ:「なかなか成長したな、

    嬢ちゃん」

 

トクコ:「まぁ、

     『過去のケニア』より

     マシなコメントやろ?」

 

ラク:「それは間違いないですね」

 

バウ:「あれはあれで、

    味があっただろ?」

 

トクコ:「君らはお笑いの

     殻を破らなアカン。

     カニだけに」

 

バウ:「敵わんな💦」

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