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40代・50代がもう少し楽に生きるために
ラクとトクコのいる職場~40代からのサバイバル~
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  2. ~エピソード31~同じもの同士

~エピソード31~同じもの同士

(翌日、午前。
オフィス)

 

マナミ:「トクコさん、

     少しよろしいですか」

 

トクコ:「はい、どうぞ」

 

マナミ:「昨日の観察内容を、

     データと照らし合わせました。

     改善提案書です」

 

トクコ:「…これを…

    一晩で?」

 

マナミ:「やる価値のある仕事なら、

     きちんとやる価値があります」

 

 

(トクコ:…すごい。

 

 

 照明の交換優先順位、
 通路の棚の移動計画、
 滑り止めの補修箇所、
 動線の変更案。

 全部、
 数字と根拠がついている。

 昨日私が言ったことが、
 全部ここに入ってる。

 それだけじゃなく、
 私が言えなかったことも、
 入ってる。

 優先順位。
 コスト。
 実施の順番。

 …私だけじゃ、
 ここまで作れなかった!

 この人、

 優秀!)

トクコ:「マナミさん、

     これ、すごいですよ!

     昨日見た内容に、

     全部根拠がついてる」

 

マナミ:「トクコさんの

     観察があったから、

     作れたものです。

     …一緒に、

     倉庫部に

     持っていきませんか?」

 

トクコ:「そうやね!」

 

(午後、倉庫部)

 

ヨシダ:「これは…すごい」

 

ヨシダ:「これだけ具体的な提案は、

     初めていただきました。

     照明の件も、

     ずっと

     分からなかったんですが…

     こういうことだったんですね」

 

マナミ:「はい。

     トクコさんが現場で

     気づかれたことを、

     データと照らし合わせました。

     優先度の高いものから

     順番に記載しています」

ヨシダ:「滑り止めのこと、

     正直、

     気づいていませんでした。

     言われてみれば、

     あそこは確かに…」

 

トクコ:「水の近くなので、

     一番先に直した方が

     いいと思います」

 

ヨシダ:「…ありがとうございます。

     すぐに動きます。

     しかし素晴らしい…」

(トクコ:

 マナミさんのデータがあって、

 初めてヨシダさんに届いた。

 私が昨日言ったことは、

 ただの感想だった。

 マナミさんが、

 それを提案書にした)

 

(倉庫部からの帰り道)

マナミ:「…トクコさんの

     観察がなければ、

     私のデータは

     ただの数字でした」

 

トクコ:「何を言うんですか。

     マナミさんの

     データがなければ、

     私の観察は

     ただの感想でしたよ」

 

マナミ:「…組み合わせると、

     強いですね」

 

 

トクコ:「ね、

     最強の組み合わせじゃない?」

 

??:「トクコさん!

    た…大変です!」

 

トクコ:「え?

     あ、ケンジ君?」

 

ケンジ:「つ…

     ついに…」

 

 

トクコ:「ついに?」

 

ケンジ:「あのコンビニで

     唐揚げ・チキン南蛮弁当が

     出るらしいですよ!

     まさに

     最強の組み合わせ!」」

 

トクコ:「……」

 

マナミ:「……」

 

ケンジ:「あ、

     なんか変な

     タイミングでした?」

 

トクコ:「いや~…

    変なのか、

    逆にちょうどいいのか、

    判定が難しい(笑)

     マナミさんに譲るわ」

 

マナミ:「…私たちは、

     唐揚げと

     チキン南蛮なんですね…」

 

ケンジ:「え、何ですかその

     微妙な回答…

     ぜひマナミさんも

     今度一緒に食べましょう!」

 

マナミ:「……

   食べる価値のある弁当なら、

   きちんと食べる価値があります」

ケンジ:「お、

     なんか

     すごくポジティブな返事!?」

 

トクコ:「あはは(笑)」

 

 

 

ラク:「いいコンビだ、

    ねぇ、バウさん…」

 

ラク:「…?」

 

ラク:「バウさん…?」 

 

 

 

 

はーちゃん:「…そろそろ

       お会いする頃だと

       思ってました」

 

 

??:「ほう。

    なぜだ?」

 

はーちゃん:「同じ者同士、

       一度話すべきだと

       思っていたので」

 

??:「…賢いな」

 

はーちゃん:「植物だから、

       考える時間だけは

       たっぷりありましてね」

 

 

バウ:「…それは

    話が早くて

    助かるぜ」

 

バウ:「聞きたいことが

    あって来た」

 

はーちゃん:「自分もです。

       …お先にどうぞ」

 

バウ:「お前さんは、

    何に宿っている?」

 

はーちゃん:「…最初の質問が

       それですか(笑)

 

       …それは、

       まだ秘密です」

 

バウ:「…ふっ…そうか。

    で、お前さんは、

    いつから

    トクコのそばにいる?」

 

はーちゃん:「そばにいるという

       意味では、

       あの子が

       生まれたときから。

 

       見えすぎて辛い夜も、

       誰にも言えない昼も、

       ずっと、隣にいました」

 

バウ:「…そうか

    …そんなに長く…」

 

はーちゃん:「自分からも少し」

 

バウ:「ああ」

 

はーちゃん:「あなたが

      ラクさんと共に居るのは

      自分がトクコと居る理由と

      同じですか?」

 

バウ:「…

    お前さんの理由を

    完全に理解した

    わけじゃねぇが…

    …おそらくな」

 

はーちゃん:「…そうですか。

     自分はトクコから

     あなたが『砂時計』に宿る、

     付喪神だと聞いています。

       

     それが異様な光を

     放つものであることも。

 

     さらに『ラク』さんが、

     もともとは大人だったことも」

 

 

バウ:「……」

 

 

はーちゃん:「察するに、それは

    『タキサイキアの砂時計』

    …でしょうか?」

  

 

バウ:「…そうだ。

    博識だな。」

 

はーちゃん:「まさか、

       本当に存在したとは。

 

 

       では、トクコが…」

 

バウ:「…ああ。

   おそらくは、彼女が

   トリガーなんだろう」

 

はーちゃん:「トリガー…?

 

       砂時計の発動に

       関係が…?

 

       …もう少し仕組みを、

       教えていただけますか?」

 

バウ:「…ああ。

    そうだな。

 

    お前さんには

    話しても良さそうだ。

 

    …というか、

    話した方がいいだろう。」

 

 バウ:「ワシの知る限りを

     話そう」

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