ラク:「…バウさん…
これは何の現象ですか?」

バウ:「あ?光ったことか?
知らん…」
ラク:「…知らんって…
あなたがこの砂時計の
付喪神(つくもがみ)
なんでしょ?」
バウ:「知らんもんは、
知らん」
ラク:「……
ケイに…
ケイに会った…」
バウ:「あん??」

ラク:「…いや、
会ったというよりは、
…
あの頃のオレたちが、
…いた
…」

ラク:「…いや、
でも…
明らかにオレは…
タクトは、
このラクを
認識していた!」


バウ:「…ラク…
おめえ…
疲れすぎてて、
夢でも
見たんじゃねぇ…?」

ラク:「…違う!
あれはそんな
空虚なものじゃない。」

ラク:「…あれは…
もっとリアルで、
生々しくて…
二人の声も、
仕草も、
オフィスの空気も、
すべて本物だった!
あの頃の、
ケイだった!」

ラク:「…頼む!
砂時計!
頼むから!」

ラク:「もう一度!
…もう一度!
オレを過去に!」

ラク:「ケイの運命は
変えられなくても、
オ…
オレが…
オレが伝えたいことだけでも、
せめて!!」

バウ:「光が……
弱まっていく…」

ラク:「くっ……」

ラク:「……!
一体何が…
輝きの
引き金なのか…」
バウ:「そりゃ
おめぇ…
…心当たりはあんだろ?」
ラク:「…心当たり…?」
バウ:「あの嬢ちゃんが現れてから
確実にこの砂時計は
強い反応を見せている」

ラク:「トクコさんか!
…
で…でも、なぜ…?」

バウ:「分からん…
だが、あの嬢ちゃんが
何か関係しているのは、
事実だろう」
ラク:「確かに…
でもこれは
僕自身の問題だ」

バウ:「あぁ、分かってる。
だが、
ワシが言いたいのは、
これからも彼女に
関わり続けろ
ということだ。
今、おめぇに出来るのは、
そうやって、
彼女と関わっていくことで、
何か分かることが
あるかもしれねぇからな…」

ラク:「うん…
分かった…」
