こんにちは!ラクです。
今回は、著書「自分の弱さを知る 宇宙で見えたこと、地上で見えたこと (光文社新書) – 野口 聡一 (著), 大江麻理子 (著)」を読んで感じたことをまとめてみました!
このブログのテーマである「逃げ場を失った令和の40代ミドル管理職のため」というコンセプトにも、ピッタリな気がします(笑)
こちらは、元・宇宙飛行士である野口聡一さんと、元・ニュースキャスターである大江麻理子さんの対談の様子が本になっています。
今回も、いつも通りラク・トクコ・バウの3人も一緒にお話ししていきます!

心に残る一言:「野口さん、何がしたいの」

本書で最も印象に残ったのは、宇宙飛行士・野口聡一さんがJAXA時代、上司に言われた以下の言葉
「野口さん、何がしたいの?」
これは野口さんが組織の中で行き詰まり、「もう、JAXAでの生活は限界だと思う」と打ち明けた際にかけられた言葉だという。
上司の言葉は、シンプルでありながら深く、誠実さを感じさせる。
組織の人間関係や業務の重圧に疲れ果てた部下に対して、真正面から「何がしたいの?」と問いかける…
その言葉には、彼の本質を見極めたいという願いと、寄り添おうとする姿勢がにじんでいるようにも思えた。

相手に興味が無ければ、「何がしたいの?」とは聞かなさそうですよね



確かにな



まぁ、お二人の間にはきっともっと色々あったんだろうけどね
「何がしたいのか」は簡単に答えられない


ただ一方で、「何がしたいの?」と問われて即座に答えられる人は、実際にはそう多くないのではないだろうか。
特に、日々与えられた仕事に追われ、与えられた評価軸に沿って成果を出すことが求められるサラリーマンにとって、自らの本心に耳を傾ける機会は少ない。
「こういう仕事がしたい」と明確に言えないまでも、「この生活を続けたくない」「もっと人の役に立てる仕事がしたい」と思うことは、あるように思う。
特に自分の場合、以下のように思うことが多々ある。
こんな(しんどい)状況を多くの人が経験しているのであれば、こういった状況を改善できるような仕事がしたい
それ自体が、自分の欲求に気づく最初の一歩なのかもしれない。



まぁ「やりたいこと」が見えてるヤツは、いいんだけどな



きっかけは何でも良さそうね
プレッシャーは成長を促すか


この本の中でもう一つ興味深かったのは、以下のテーマだ。
「プレッシャーは成長に必要か?」
たとえば私自身、仕事の中で感じたプレッシャーが、プレゼンスキルや資料作成力、トラブル対応力といった能力を育ててくれた実感がある。
しかし、野口さんはこうした「経済成長のためのプレッシャー」を疑問視し、「幸福のための成長こそが望ましい」と語る。
巻末では、共著者の大江さんが「一番自分を追い込んで成功を掴んだ人が、なぜ成長を否定するのか理解できなかった」と述べている。
しかし、そこから彼女は、「成長や成果への期待がなくなったとき、燃え尽きてしまうかもしれない。だからこそ成長だけを目的にしてはいけないのだろう」と読み解いている。



他人の期待に応えるためだけに、プレッシャーに耐えてきたかもしれないから…かな



確かにそうすると、その期待が無くなったときに「何のために頑張ってきたんだろう」って、思いそうですよね
プレッシャーの「適量」を見極める難しさ


私は先ほどの大江さんの言葉を読んで、以下の比喩を思いついた。
「風邪のようなプレッシャー」と「コロナのようなプレッシャー」
風邪程度のストレスなら、自己の免疫力で回復し、むしろ抗体を作ることもできる。
しかし…コロナのような強いウィルスは、自分だけではどうにもならない。
同様に、あまりにも過剰なプレッシャーは、自分だけでなく周囲をも蝕んでしまう。
問題は、「どの程度なら耐えられるプレッシャーなのか」を自分で見極めるのが非常に難しいということだ。
現代では、そういった基準は無いし、可視化するようなものもない。
(体自体に異変が起こったりして、初めて気づく場合もある)
また、周囲の目や期待が自分の感覚を狂わせ、「本当は辛い」と感じている自分の声を無視してしまうことがある。



特に、周囲が自分に対して「期待している」と分かるような場合には、それに応えようと無理をしてしまうこともありますね



それはまぁ、結構「思い込み」だとワシは思うんだけどな。



思い込み?



あぁ。大体人間なんてものは、自分のことしか考えていない。「自分は周囲から期待されている」なんて、一方的な解釈で、勘違いなんじゃねぇ?



厳しい意見ですが、一理あるとも思いますね



まぁ仕事なんて突き詰めれば「自分じゃなくても何とかなる」ことも多いしね
「人間関係の抗体」を持つということ


ただし、耐えられる範囲でのプレッシャーには、それなりの価値があるのではないかとも思う。
本書でも、以下のように書かれている。
職場の価値は、半径5メートル以内の人間関係で決まる
これは…確かにその通りで、人間関係における摩擦や違和感は、避けがたい。
しかし、一度うまくいかなかったからといってすぐに離れてしまえば、「人間関係の抗体」を作るチャンスを失ってしまう。
むしろ、どう対応すべきかを模索し、自分の中に対処法を蓄積していくことが、長い目で見れば自分を守る手段になる。



対処法を蓄積する…?



人間関係なんて、基本どこでもトラブルの連続です。職場を変えてもあります



まぁ、そうだな



そういった中で、どのように対応して、どう順応していけばいいか、まさに自分の中で「抗体」を作ることは大切です



つまり…抗体が無いまま辞めちゃうと、次の職場で同じような問題が発生したら、対応できないってことね



同じような人間関係の問題に、また悩んでしまうってことか…
まとめ


この本が訴えかけているテーマのひとつは、以下なのだろうと思う。
成功した人の中にも、同じ悩みがある
野口さんや大江さんのような「成功者」であっても、私たちと同じように「自分が本当にやりたいことは何か」や「プレッシャーとの向き合い方」に悩んでいるということ。
それは私にとって、少し意外で、同時に大きな救いでもあった。
誰もが同じように悩むのであれば、それはもう個人の問題ではなく、社会全体の課題なのだろう。


職場のトラブルランキング