こんにちは!ラクです。
顧客からクレームが入っているのに、上司が全然助けてくれない!
そんなご経験、ありませんか?
今回も相談者さんからのケースを題材に、具体的な対応を考えてみます!
今回は、「カール」さんからのご相談です。
相談内容はこちら。
カールさんは、初めから喧嘩腰で理不尽なクレーマーに対し、丁寧に対応しても逆ギレされました。さらに相手はコールセンター職を侮辱し、カールさんの自尊心を傷つけました。しかも会社が助けてくれません。気持ちの切り替え方を知りたいというご相談です。
管理職が、その本来の役割を全うしていないということですね。
今回も以下3ステップを基にお話ししていきます!
ちなみに登場人物の紹介は以下から🌈
なお、今回の内容は以下の著書を参考にしています。
状況の確認(周囲の状況)
カールさん、こんにちは!今日は「ラクとトクコの相談室」に来てくれてありがとう!なんか…大変な状況やねぇ💦
いえいえ。こちらこそありがとうございます。そうなんですよ…もう大変で…
初めからケンカ腰ってのはなぁ…
ちなみに今回のクレーム、原因は何だったのでしょうか?
今回のクレームは、商品の配送が遅れたことに対するものでした。それで、非常に苛立っていて…
カールさん、相手は具体的にどのような言葉を使っていましたか?
えと…「お前らの会社はどうなってるんだ?」とか、「その言い方は何だ?」とか…
「お前の方が何なんだ」って言いたくなるな
「バカにしてるのか?」
…えッ!してません!
あ、いや、「馬鹿にしてるのか?」って言われたんです
あぁ、そういうことかい💦
バウさん、気ぃつけや
…なんでワシが注意されるんだ…
それから…「コールセンターなんて底辺の職業だ!給料も安いんだろ!」みたいなことも言われましたね…
それは明らかに言い過ぎですね
さらに状況を把握する(観察)
さすがに私も怒りを感じました。こちらの説明を聞くつもりも無かったですからね
ふむ…カールさんは、どのように対応なさったのでしょう
できるだけ、感情的にならずに丁寧に説明しようとしました
カールさん、えらいなぁ。私やったら無理やぁ💦
ワシも無理だな
「その聞き方なんだ?!バカにしてるのか?!』と言われても、『決してそんなことはありません。真剣にお話を伺っています』と答えました…
なるほど…
しかし、相手はさらにエスカレートして、コールセンターの職業を侮辱する発言をしてきたり…
表に出ろや!って言いたくなるわぁ💥
トクコ、今は令和だぞ?表に出ろって…言うか?w
やかましいわ
それで…カールさんはどうなさったのですか?
「そのような言い方をされるのは心外ですが、私たちは出来るだけのことをさせていただいているつもりです」と伝えました
でも結局怒りは収まらず、対応に困ったわけやね…
周囲の視点から考える
えぇ…
ちなみにこのクレーマー、常習犯ですか?
私が対応したのは初めてですが…同僚に聞いたところ、このクレーマーは以前にも同じような態度を取ってきたことがあるようです
そうですか。同僚はこのクレーマーについて、どう話していました?
そうですね…彼は常に何かに不満を持っているようで、特にコールセンターの対応には厳しいみたいです
ううむ…何なんだろうな、そいつは…
同僚たちも、彼のクレームには手を焼いているようで、対応するたびに疲れてしまうと言っていました
そりゃそうやろうなぁ…電話取った瞬間、「ゲッ」って思うわ💦
ちなみに上司の方の反応は?
上司ですか…『とにかく冷静に対応して、こちらが非を認めることがないように』とアドバイスをくれました。
あんまり頼りにならないな
『あの人はいつも同じようなクレームを入れてくるから、あまり気にするな』とも言われました。
あんまり頼りにならないなぁ💦
上司も慣れてしまっていて…『こちらの責任ではないことをしっかり説明すればいい』と繰り返していました
それで具体的な指示もなく、カールさんに任されたわけですね?
…仰る通りです
ありがとうございます。状況よく理解できました
ここまでのまとめ
では、まずここまでの話をカンタンにまとめてみましょうか
- クレーマーの態度:
-
初めから喧嘩腰で連絡。
「コールセンターの職業を侮辱」、「給料が低い」と言い、自尊心を傷つけた。
説明を聞かずに逆ギレし、「話を聞いてるふりをしている」と非難。 - カールさんの対応:
-
冷静に丁寧に対応し、問題の詳細を説明。
感情的にならずに対応を続けたが、クレーマーの怒りを収められず困惑。 - クレームの文脈:
-
商品の配送遅延が原因。
配送業者の手違いによる遅延を説明したが、クレーマーは納得せず。 - クレーマーの過去の行動:
-
同僚も同じクレーマーに対して手を焼いている。
過去にも同様のクレームを頻繁に入れている。 - 上司の反応:
-
冷静に対応するようアドバイス。
クレーマーのことを知っており、あまり気にするなと指示。
対応は基本的にカールさんに任されている。
三面アプローチを使う
ではトクコさん、いつものようにここから「分析」に入りますが…どうしましょうね?
そうですね…やっぱり「優先順位」ですよね
そうです。カールさんの状況を改善するために、またCIAの訓練マニュアル「情報分析の心理」で紹介されている「三面アプローチ」を使ってみましょう
三面アプローチ??
集めた情報の中から重要度の高いものを抽出するために、自分に三つの質問をするんよ
●私は何を知っているか
●私は何を知らないか
●そして何を知らなければならないか
な、なるほど…
一番最初の「知っていること」については、トクコが既にさっきまとめてくれたな
えぇ、そうですね
じゃあ「私は何を知らないか」については、どうやろ…
カールさん、いかがでしょうか?
そうですね…クレーマーがなぜ攻撃的な態度を取るのか、その具体的な背景や動機については分かっていません。
そうだな
あと、上司の人も頻繁に来るクレームに対して対策練らないのは何でなんやろな
そうですね
ただ、クレーマーに対して「何でそんな攻撃的なんですか?」って聞くわけにもいきませんよね?
余計クレームが来そうだな
クレーム対応へのクレームね💦
では「何を知らなければならないか」については、どうでしょうか?
これは前回も前々回も、トクコがいいカンジで表現してたな
なんかテーマも似てるのかもね(笑)
もし目の前の状況について追加の情報が得られるとしたら、何を知りたいか
それはもちろんクレーマーの心理ですが…今回はちょっと難しそうですね…
組織における「伝達」の必要性
では…次に考えられる「何を知りたいか」は、いかがでしょうか?
うーん…対策…?でしょうか
そうだな…
本来なら上司の役割やけど…
そのとおりです。なので、この場合はカールさんが解決する必要はありません。
え?
上司に考えさせるのか?
手順としては、まずそれが妥当でしょう。
そっか。なんでもかんでも自分で抱え込んでしまうのではなく…「社内に声を伝える」のが大切ってことね
なるほどな
ど、どういうことですか?
カールさんの最も重要な役割は、いかに今回のことを、社内関係者に伝えるかという点です。
!!
組織としての問題は、解決方法を模索する際、自分以外の人の意見や会社の方向性も考えなくてはなりません
この考え方が浸透していないところは多いよな
だから「自分が解決しなきゃ」と思って、余計に一人で抱え込んでしまうのか…
だ、だから私の現場の事実をどう会社に伝えるかが大事ってことですね
そのとおりですね
どう「伝達」する?
で、でも、もう上司には伝えましたよね?
そうだな。上司が頼りねぇってカンジだったな
心理学ではこれを「意図的盲目」と呼びます
意識的…盲目?
悪い行いに対して、責任を負わずに済むよう、意図的に事実を無視することを意味します
まぁ気持ちは分からんでもないな
そうですね…でも、また無視されるなら、尚更もう伝える意味がないような…
そうね…伝えても結局解決しなかったら、余計に腹立ちそうやわ💦
いいポイントですね。ここはトクコさんの「観察力」がモノを言います
え?
なるほど。客観的な観察と、客観的な言葉を使った伝達か
感情に呑まれて論理的に考えられない時は、以下に集中しましょう
●誰が
●何を
●どこで
●いつ
伝達に、客観性を加える
でも…これだと、結構シンプルに終わってしまいませんか?
どういうことだ?
たとえば、以下のように伝えるってことですよね?
●月×日xx時頃、声の感じから中年の男性による電話があり、商品が予定通りに届かないというクレームの電話がありました。こちらが配送遅延の原因を説明しても納得せず、「お前らの会社はどうなってるんだ?!」「こんな対応じゃ話にならない!」と非難されました。また、コールセンター職を侮辱する発言もあり、こちらの自尊心を傷つける言葉が続きました。
…ふむ
でもこれだと、私がこれまで伝えた内容とあまり変わらないような…
確かに…多少、客観的に表現はできるかもやけど…
会社としては動かなさそうだな
ラクさん、どうしたらいい?
そうですね。「会社」という大きなものを動かしたいのであれば、一人の「客観的事実」ではエネルギーが不十分そうです
そうか!私以外の人の意見も、集めて上にまとめて報告すれば…
多ければ多いほど、深刻なら深刻なほど、会社は無視できねぇな
そうやな!
そのときにも必ず、「誰が・いつ・どこで・何を」という「客観的事実」を大切にしてくださいね
ありがとうございます!ちょっと希望が見えてきました!
それは良かったわ!
同じような境遇の人たちを探して、協力すれば良さそうだな
えぇ!そうですね!
今後、辛くなったとき
今後、辛くなったときには、個人でメンタル管理を行うメンタルアプリの利用をオススメします
アプリ…ですか?
えぇ。アプリと聞くと少し構えてしまうかもしれませんが、メリットはあります。体験版もありますので、以下から見てみてください
あと、自分の強さと弱さをしっかり認識しておくと、いざというときに話しやすかったりするで
強さと弱さ…ですか?
うん。自分の強みは何で、弱みは何なのか…それが分かれば、相手にどう切り出すのが自分にとって物事を進めやすい。逆に自分が無意識に苦手と感じているものも分かれば、事前対策もできるしな
な、なんかちょっと難しそうですね…
あぁ~いやいや、これもカンタン。無料で自己診断できるから。しかも多くの大手企業も使ってるサイト。良かったら以下リンクから見てみてね!
どうもありがとうございました!おかげでちょっと、自信が持てたと思います
いえいえ。また何かあれば、いつでも遊びに来てください
そうそう!私たちのいる…この「ラクとトクコのいる職場」にね!