こんにちは!ラクです。
今回もお悩み相談!相談者は「タロウ」さんです。
タロウさんには4人の部下がいる。そのうち2人は優秀だが、残りはそうでもない。優秀な部下2人はタロウさんをバカにしていて、指示を聞かない。「優秀じゃない」部下の仕事の尻拭いをBにお願いするも拒否される。タロウさんは、部下に舐められていると感じている。
なかなかトリッキーな状況に見えますが、実はあまり珍しい状況でもありません。
(管理職って大変です…)
今回も、「相談者タロウさん」の相談に対し、会話式でラクとトクコが答えていきます!
キャラクター紹介

ラク
大手ペットフードのサプライチェーン事業部部長。あることから子供の姿になってしまったが、実際は40歳。トクコの上司。
トクコ
劣悪な人間関係の職場から逃げるようにラクの会社への転職。類まれな観察力を見込まれ、28歳でリーダー職に抜擢。新米の管理職。


バウ
ラクが子供になったときに、一緒にいた犬。かつて地域の犬を率いた暴走族「独愚風土」のリーダー。組織や社会のこと、人情には詳しい。
ラクたちのキャラクターについては、ぜひ「ストーリー編」をご覧くださいね!

なお、今回の内容は以下の著書を参考にしています。
状況の確認

みなさん、どうも、こんにちは…



おめぇもう家に帰って、寝ろ



なんでやねん!せっかく来てくれてるのに…タロウさんですよね?今日は「ラクとトクコの相談室」に来てくれてありがとう!だ、大丈夫…?



え、えぇ、まぁ…



でも確かにお辛そうですね…早速お話しいただけますか?



はい。私には部下が4人います。それぞれ以下のような感じです。
部下A | 優秀。入社10年目の中堅 | 成績はタロウさんより良く、陰でタロウさんを馬鹿にしている |
部下B | 優秀。入社3年目の若手 | 雑務を無視。助言をしても、Aさんに必ず確認しに行く |
部下C | 無能。入社2年目 | 研修も1人だけ異例の延長が行われた問題児 |
部下D | 無能。入社20年目 | 普通の事務員の半分くらいしか仕事が出来ない |



既になかなかキツいのが分かるな



うーん…せやなぁ…


まずは「観察」から



残念ながら部下Cと部下Dがあまり仕事ができないので、部下Bにお願いするのですが…やってくれません



なるほど。Bさんはどういう言葉で仕事を拒否していますか?



そうですね…「自分ばっかりに仕事振りすぎじゃないですか?」とか、「先輩に仕事振られたので、そっちに取り組みたいんですけど」とか…そんな感じですね



なぁタロウさん、実際のところ「振りすぎ」なん?



え、えぇ、まぁ…それなりには…



タロウさん、ちょっと抽象的になりますが、状況を正確に理解するためには、できるだけ客観的事実を収集する必要があります。





え、えぇ、分かります



今回、我々は直に「観察」はできませんが…「たくさん」をもう少し具体的に表現できますか?



そうですね…チームで10の仕事をこなす必要があるとすれば、部下Bには8くらい振りますね



そりゃ拒否するだろ



せやなぁ…それで部下Bさんがそうやって拒否したあと、タロウさんは何かさらに話したん?



何とかお願いし続けたのですが…先ほどお話ししたように、Bは『自分ばかりに仕事が偏っている』とか『もっと重要な仕事がある』と言ってきます



ふーむ…



その後も、Bとは仕事の優先順位や負担の分担について話し合おうとしましたが…



おう。いい心がけじゃねぇか



…いつも部下Aを引き合いに出して…話してくれず…



なるほどね💦


業務に精通した部下の陰口



そうですね…ちなみにAさんがタロウさんを陰でバカにしていると感じる具体的なエピソードは、何かありますか?



例えばミーティングの後で部下Aが他の同僚と話している時、私が出した指示に対して陰口を言っているのを聞きます…



それは…辛いけど、私もあるなぁ…



私もありますよ。まぁ管理職なんて、そんなものです



えっ!??そ、そうなんですか??



まぁ100%そうとは言いませんが、別に珍しくもありません。バウさん、どうですか?





まぁどの組織でも、そういうことはあるな



そ、そうなんですね…



ただまぁ、なんていうか、それが従業員内のコミュニケーションのネタというか…そんなこと、無い?



あぁ。「共通する敵の刺激的な話題」だからな



仲間意識を作りやすいんですよね



なんか、言われる側としては複雑ですね…



ただ、陰口には当然リスクもあります。



え?



陰口聞いた方が、ノッてこなかったらってことですか?



そうですね。それと、陰口でありながらタロウさんが既に知っているように、本人に漏れるリスクもあります



上司本人にバレるとか、本当なら最悪なんだけどな


管理職の権限低下



タロウさん、具体的にはどういった陰口だったのでしょうか?



そうですね…私が出した指示に対して、陰で『また無駄な仕事が増えた』とか『タロウさんはいつも分かってないよね』とか…



「分かってない」か…



その影口に対し、周囲の反応はどうでしょうか?



反応は…それぞれですね。例えば、部下BはAの話を真に受けて、『ホントそうですよね』と同調することが多いです。



BはもうAの信者だな



部下CやDはあまり積極的に関与せず、黙っていることが多いですが、時々苦笑いをしたり、見て見ぬふりをしているのがわかります



もう全体的な空気としては、Aさんに同意するような感じなんやね





は、はい…そのとおりです



これはー…あれだな



え?



マズいな



なんですか、それは!



権限が低下している



え?



仰る通りです…



ご説明ありがとうございます。状況は概ね理解しました。


「分析」をしてみる



どう?ラクさん?



その前に、トクコさん。ここまでタロウさんを直に「観察」されて、気づいたことを教えていただけますか?



え?



分析には、「視点を変える」ことが有効です。ぜひトクコさんの観察眼から見えたものも、伺ってみたい



で、でも…ストレートに言って大丈夫ですか?



おい、タロウさんよ。おめぇ、これからトクコが何言ってもビビんなよ…



えっ!??



ま、まぁ。そんなビビらせんと…え、と。そうね。やっぱり一番気になったのはAさんの話題の時かな。



うぅん…



下向いてて声が小さくなるね。視線を合わせなくなる。あと、言葉数も少なくなるな



ありがとうございます。



やっぱり問題はAか…



もう一度、関係者を確認しましょう
部下A | 優秀。入社10年目の中堅 | 成績はタロウさんより良く、陰でタロウさんを馬鹿にしている |
部下B | 優秀。入社3年目の若手 | 雑務を無視。助言をしても、部下Aに必ず確認しに行く |
部下C | 無能。入社2年目 | 研修も1人だけ異例の延長が行われた問題児 |
部下D | 無能。入社20年目 | 普通の事務員の半分くらいしか仕事が出来ない |
解決のカギはBさんではない



タロウさん、責めるつもりは全く無いんで、気を悪くせんといてな💦ごめんやで



はい、いえいえ、こちらこそ、ありがとうございます。



タロウさん、もう一つ聞きたいのですが、Aさんとは話されましたか?



実は、Aさんと話をしようと何度か試みたことがあります。でも、Aさんはいつも忙しそうで…



うんうん



話しかけると『今、手が離せないんです』とか『後でにしてください』と言われてしまいます…



そっか



それに、Aさんが…その…優秀であることは分かっているので…



怖いんだな





えっ…何が?



これ以上Aさんとの関係が悪化すると、さらに陰口言われて、チームの雰囲気にも影響しそうだからな



…そのとおりです



…ここまでの事実確認と観察で、だいぶ優先順位がハッキリしてきましたね



えぇ。そうですね。



ほ…ホントですか?



当初は「Bさんが仕事を拒否する悩み」でした。しかし解決のカギは、Aさんが握ってそうだということが分かってきましたね


「欠けている視点」からの分析



あぁ、そうだな



ちなみに優秀な組織コンサルタントは、プロジェクトの計画を練るときは、欠けている視点から分析するように進めます。



欠けている視点…?



トクコさん、いかがでしょうか?



えーーっと…うーん、欠けてる視点か…



ワシは分からん、さっぱり…



あー、もしかして、もし目の前の状況について追加の情報が得られるとしたら、何を知りたいか…を考えればいいですか?





さすがです。それが「欠けた視点」です



トクコよ。おめぇは優秀過ぎる



追加の情報…か…



タロウさん、いかがですか?



それはもちろん、「Aの本音」ですね



そのとおりです。Aさんはベテランで「無駄な仕事増えた」とか、「タロウさんは分かってない」というのなら…



「Aさんはどうすべきだと思っているのか」…そこが抜けていますね



なるほどな



もちろん、そこで得られるAさんの回答も、これまでのやり方に固執していたり、斬新さに欠けるかもしれませんが…



まずは、Aさんのその「具体的な意見」を引き出さないと、チームの状況は悪いままってことですね…



そうなんです
どうアプローチする?



で、でも、どうやってAさんに話しかければいいのか…



せやなぁ…難しいよなぁ…



何も難しくねぇだろ



え?



いいか。上司は「部下が知らないことを知らないと言える環境を作らなければならない」んだよ



…!!!



そのためには、上司がそれをまずやるんだよ



なるほど…上司自身も、知らないことを「知らない」言うべきってことやな



別に知らないことや分からないことは、恥ではありません。弱みを暴露したように感じなくていいんです。



そうか…そうですね…



お、もう掴んだか?



「一緒にチームを良くしていきたい。だからAさんの力を貸して欲しい」…そう伝えるところからですね…



ええな!それ、めっちゃええな!



おいタロウさんよ、おめぇなかなか粋じゃねぇか





い、いえいえ、そんな…



私もそれが正解だと思います。もしそれでダメなら、人事や自分の上司にも相談ですね…



そうですね。そこまでタロウさんがやっているってことも、ちゃんと会社側に伝えられますしね
もし自分に自信が持てないなら…



今後、辛くなったときには、個人でメンタル管理を行うメンタルアプリの利用をオススメします



アプリ…ですか?



えぇ。アプリと聞くと少し構えてしまうかもしれませんが、メリットはあります。体験版もありますので、以下から見てみてください



あと、自分の強さと弱さをしっかり認識しておくと、いざというときに話しやすかったりするで



強さと弱さ…ですか?



うん。自分の強みは何で、弱みは何なのか…それが分かれば、相手にどう切り出すのが自分にとって物事を進めやすい。逆に自分が無意識に苦手と感じているものも分かれば、事前対策もできるしな



な、なんかちょっと難しそうですね…



あぁ~いやいや、これもカンタン。無料で自己診断できるから。しかも多くの大手企業も使ってるサイト。良かったら以下リンクから見てみてね!



どうもありがとうございました!おかげでちょっと、自信が持てたと思います



いえいえ。また何かあれば、いつでも遊びに来てください



そうそう!私たちのいる…この「ラクとトクコのいる職場」にね!

