こんにちは!ラクです。
今回もお悩み相談!相談者は「ゴリ」さんです。
ゴリさんは50歳で転職し、年上の部下との接し方に対する振る舞いに不安を感じています。年齢を気にすることが古いと感じつつも、どのように接するべきかシミュレーションできず悩んでいます。適切な接し方についてのアドバイスを求めています。
管理職としては、確かに悩みどころですよね…
今回も、会話式でラクたちが答えていきます!
キャラクター紹介

ラク
大手ペットフードのサプライチェーン事業部部長。あることから子供の姿になってしまったが、実際は40歳。トクコの上司。
トクコ
劣悪な人間関係の職場から逃げるようにラクの会社への転職。類まれな観察力を見込まれ、28歳でリーダー職に抜擢。新米の管理職。


バウ
ラクが子供になったときに、一緒にいた犬。かつて地域の犬を率いた暴走族「独愚風土」のリーダー。組織や社会のこと、人情には詳しい。
ラクたちのキャラクターについては、ぜひ「ストーリー編」をご覧くださいね!

なお、今回の内容は以下の著書を参考にしています。
相談者さんとのご挨拶

こんにちは!今日は来てくれてありがとう。えーと、ゴリ…さん?



あ、はい…ゴリでございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。



トクコ、待て。言いたいことがある



はい、どうぞ?



こいつ、ゴリラだ



え?



人間じゃない



人間じゃないって…



だろ?



まぁ…アンタもね?



…え?



え?



…



…



…



…確かに!!!





…この相談室始まって以来の「無駄な時間」でしたね



ゴリさん、ごめんなぁ。別にゴリラでもええんやで。この相談室は常に多様性を意識してるからなぁ



あ、あの…



うん?



じ、自分、人間ですから…



え?



よ、よくゴリラっぽいねと言われますが…



失礼だったのは、トクコも同じだったか



ももも…申し訳ありません…


年上部下への不安



本題に入りましょう💦年上の部下との接し方に対する振る舞いに不安があると…?



え、えぇ。そうなんです。自分、50歳になって転職したのですが…年上の部下は初めてで…



なるほど



お恥ずかしい。ご迷惑でなければ、ご助言いただければ…



ずいぶん、謙虚なゴリラだな



だから違うって!…で、ゴリさん、もうその人たちには会ったん?



え、ええ。まぁ、軽くあいさつ程度ですが…



ちなみに、どのような点が不安なのでしょうか?



相手が年上ということもさることながら、彼らの方が経験も知識も上です…



確かにな。転職組だし、余計にな



彼らの経験を尊重したいと思う反面、自信を持って指導できるかどうか…



うーん…なるほどなぁ…


不安の正体を見極める



まず、ゴリさんの中の先入観や期待を冷静に見つめなおしてもいいかも知れませんね



え?



どういうことだ?



「会ったことの無い人への不安」なので、これは「自分との対話の問題」です



ちょ、ちょっと難しそう…



まず先入観を「書いて」みましょうか





先入観を…書いてみる?



ええ。まず、想像している相手の姿を書いてみてはいかがでしょうか?きっとそこには、「不要な心配」があります。



勝手に悪い想像をしてるってことか?



言われてみれば、そうかも…



そうかもしれません。今回のケースは、「そもそもまだ会っていない人たちへの不安」ですから…



な、なるほど…
先入観を書き出してみる



ちょっと…やってみましょうか。ゴリさん、どう?



え…えぇ、やってみましょう。自分の想定する相手の姿、ですね…



多少、極端に決めつけて書いてみてもいいと思いますよ



あ、は、はい、分かりました。私が不安なのは…こんな風にアプローチされることかもしれません…
・年上だから、経験豊富でプライドが高い。
・私のことを『経験が浅いから分かってない』と思う。
・社内の会議で意見を求めても、私のことを生意気だと思う。
・私のことを軽く扱う。
・私のことを「年上への敬意を払わないやつ」だと思う。
・私に対して、上から目線で接する。



なんだか本当に決めつけてしまいましたが…こんな感じでしょうか



いいと思いますよ



どれも、気持ちは分かるな



そうねぇ…


自分の先入観を、冷静に見直す



いかがでしょうか?ゴリさん。あなたの書いたこのリストをご覧になって…



なんだか…自分が書いたものと思えないですね(笑)



え?



当たり前なのでしょうけれど、非常に偏ってる



はは。まぁ「多少極端に書け」ってラクも言ってたしな



それもそうですが…このように書き出すと、まるで自分の考えたこととは思えません。そもそも、年上だからといって、このような人たちばかりではないはずです



うん。そうやね



まぁより正しくは、「そういう人がいるかもしれないし、いないかもしれない」かな



そうですね。しかし、ここで大事なことがあります





大事なこと?



繰り返しになりますが…ゴリさんは、まだこの人たちとほとんど話していません



…そうです



怖いのは、「勝手に描いた姿」が、現実世界の見方を変える危険性があるってことかな



そのとおり。大変優秀な答えです



おぉ…な、なるほど…私の勝手な偏見が、相手の本当の姿を歪めかねない…ということですね…


現実では、どうしたらいい?



たとえば、相手が親切にゴリさんに色々教えてくれても、ゴリさんの中の思い込みが激しければ、「自分が頼りないと思われている」と、違った解釈をしてしまう可能性があります



そうやね…でも…



「じゃあどうしたらいいんだ」ってとこだな



まず、「自分はこういうバイアスを持っているかも」と、今回気づけたことは大きな収穫です



え?



これでもう、自分の中でバイアスっぽい感情が出てきても、それに「気づく」という大切なことができます



そうか…今までは気づきすらしなかったですよね



気づけば…冷静になれるんですね!



そのとおりです。冷静になれば、「自分が相手のことを誤解しているかも?」と、一歩引いて考え直すことができますね。



さっき自分の書いたリストを見返したときのように、落ち着いて自分の感情に気づけるってことか



そうですね!私はきっと、偏見を持つことで単純化しようとしすぎていたんですね



あん?



新しい職場だろうが、年上だろうが、部下だろうが…「こういうもの」という定義なんてない。だから、決めつけて不安になること自体、不毛だったんですね…



そのとおりです。現実は常に揺れ動いていて、そのたびに形を変えます。だからこそ、前以て決めつけず、状況をしっかりと見ないといけない…。…今回の相談者さんは、ずいぶん優秀ですね。



まったくだ…ゴリラのくせに…



バウさん、ちょっともう黙っとき



人生は不確かなことの連続で、しかも混沌としています。その中で「単純化して決めつけてしまう」のが危険な場合があります。



うむ…



大事なのは、「分かった事実に集中すること」です



「分かった事実」…な、なるほど…まずは部下のことを、特に事実の部分を、事実としてちゃんとそのまま受け止めることが大事なんですね。変な解釈をせずに…。



まさに私たちがずっと話してきている「観察」の話ね



そうです。観察が先で、分析や解釈はその後です。



そうだな…だからこそ「相手をじっくり知る」ことが、まずは大事だな


まとめ



じゃあ、今回の内容をまとめるね
・今、ゴリさんが抱えている部下に対する不安は、先入観から来ているもの。
・自分のフィルターを取り外すためには、まずその先入観を書き出してみる。
・自分でその先入観を意識することで、現実に冷静に対処できる。
・現実が予想と違っても、思考や行動を柔軟に保つこと。
・現実を観るときは、「分かった事実に集中する」こと。



皆さん、ありがとうございます!なんだか元気が出てきました!



それは本当に良かったです



あ、あの、こちらは些細なものですが…お礼です





やっぱゴリラじゃねぇか



あぁーーっもう!否定できひんわ…




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