こんにちは。ラクです。
「あの部下は、なんであんなにやる気がないんだろう…」
そんな風に思ったこと…ありませんか?

あるなぁ…なんていうか、反応が薄いっていうか…



思いっきり受け身な部下って、いますよね
管理職になって、ぶつかる壁のひとつ!
- アドバイスしても響いている感じがない
- 反応が薄く、こちらだけが空回りしている気がする
- 親身にアドバイスしても、ふてくされる
自分がマネージャーだと、「これ、自分が悪いのか?」と思うことも。
でも正直に言えば…
「なんでこっちばっかり気遣わないといけないんだ!?」
…という気持ちがあるのではないでしょうか?
でも、令和の時代においては、状況が少し違っていそうです。
今回も、いつも通りラク・トクコ・バウの3人も一緒にお話ししていきます!
「やる気スイッチ」…どこ?


かつては「やる気スイッチ」という言葉が流行しましたね。
私も、以前は以下のように考えていました。
人は“困ったとき”に学び、成長する。だから困る状況を敢えて作ればいい。そこに本人の得意なことを当てはめれば、やる気が出るはず!それがやる気スイッチだ!



ワシはこの考え方に賛成だけどな



最近では、ちょっとうまく行かないかもですね



なぜだ?



例えば以下のようなことが考えらえます
- 困っている状況に陥ると、より自己防衛的になってしまう
- 得意なことがあっても、それを全面に出したがらない
- こちらの気遣いを、押しつけに感じている



めんどくさ!



まぁ…管理職にとってみたら、こういう部下は確かに面倒な気が…
そもそも…
どんなにあなたが部下想いでも…
こうした現実にさらされ続ければ、「もう勝手にしてくれ」!って思いますよね!?
まず、気を付けたいこと


「この人、やる気ないな…」と感じたとき。
私たち管理職は、つい「なにか言わなきゃ」「サポートしなきゃ」と思いませんか?
焦っちゃうんですよね。
そこで、こんな言葉をかけたりしませんか?
「最近どう?」
「もっと自分の意見出していいよ」
「次の会議、任せてみようと思うんだけど」



やってしまってる気が…するなぁ



私もですね
しかし、
こういった言葉をかけた瞬間から、その部下は上司に迎合しようとします。
つまり、
「良い部下」を装って本音を隠したり、表面的な反応をしてしまいがち。
それを見た我々管理職が、つい「やる気ないなぁ」と思ってしまうんですよね。
では、何からするべき?


このブログでも何度かお話ししていますが、まず大切なことは「観察」です。
(観察にはバイアスなどに気を付けなくてはいけませんが…詳しく知りたい方は、以下から!)
声をかける前に、ちょっと以下について観てみてください。
観察ポイント | 見るべきサイン |
---|---|
誰と仲がいいか | 意見交換している相手がいるか |
タスクの進め方 | 優先順位を自分で考えているか、惰性か |
スキップする作業 | 何を“無意識に避けている”か |
時間の使い方 | 集中する時間帯・息抜きの仕方は? |
特に注目してほしいのは、「無意識の行動」!
たとえば以下のような部下、いませんか?
- 会議になると急に発言がなくなる
- 一部のメンバーとは明らかに距離がある
- 議事録や仕事のメモはいつも丁寧
- エクセルなどの関数で自動化するのが好き
- 業務時間外の飲み会などは避けがち
- 誰とでも敬語で話す
- 面白いアイディアを提案する



これが、何か関係あるのか?



これらはすべて、「行動に出た優先順位」です。無意識に注いでいるエネルギーの行動とも言えますね。
ほんの些細なことなんです。
でも、無意識に行動に現れている部分こそ、その人のやる気のあること、無いことを雄弁に語ります。
観察ポイント | 見るべき“兆し” |
---|---|
✅ 何に先に着手するか | 優先順位の無意識の表れ |
✅ どこに時間をかけるか | 興味やこだわりのヒント |
✅ 何をスキップするか | 苦手・回避したい領域の予兆 |
部下への声掛けは、まずこういった観察を経てからになります。
ちゃんと傾向を掴むことが出来れば…
「こういうところ、丁寧だよね」
「そのやり方、けっこう他の人にはできないと思う」
「ちょっと、その視点借りたいな~」
…のように、声をかけることが出来ます。
仕事の「構造」を変える


焦りから、ついつい「コミュニケーションを工夫しなきゃ」と思いがちです。
しかし、それは口先だけで何とかしようとしているとも捉えられます。
実はそもそもやる気を奪ってしまっているのは、仕事の環境(主に惰性)にあることも多いと思います。



惰性…



たとえば以下のようなものです
- やらされるだけのルーティン
- どうせ評価されないタスク分担
- 意見を言っても反映されない
- 意思決定フローが存在しない
これらが積み重なると、どんな優秀な人でも「何も考えない方がラク」というモードに入ってしまうんですよね…
やる気を引き出す前にやるべきは、まずそういった「自動モード」を一度断ち切ることです。
微調整するポイント | 例 |
---|---|
タスクの渡し方 | まとめて依頼→小出しでフィードバック付きに変える |
報告の形式 | 口頭→簡単なSlackのメモ報告に切り替える |
チェックポイント | 最後にまとめて→中間レビューに変更 |
誰と組ませるか | 常に同じ相手→少しだけ違うチームと組ませる |



まさにこれが…私の今の転職先の職場の状況ですね…



んじゃ、みんなやる気ねぇんじゃね?w



そうですね…ただ、「今まで通り」が染みついた仕事の流れをいきなり変えると、反発や混乱が生まれます。ここが難しい。



確かに…どうすればいいのでしょうか?



まずは、「1割だけ変えてみよう」という意識でいればいいと思います。



なるほど…小さいことから、か



でも、その1割って何なんだ?



とてもカンタンです。上司はまず、「部下がどう見えているか」を本人に伝えればいいんです
部下がどう見えるかを伝える


このパートが、今回のブログで一番大切なことかも知れません。
ひとつ例を出してみます。
部下のハヤトさんは、会話が苦手で、いつも一言で終わるタイプ。雑談してもすぐ沈黙。会議でも「異議ありません」の一言。ハヤトさんに、どう声をかける?



「お前はもっとしゃべれるだろ」って言う



それだと最初の「やる気スイッチ」の話やね💦



そうですね。いきなりドンと行くのではなく、「配線」を考えてみましょう



…「配線」?
このような会話がいいかも知れません。
上司:「ハヤトくん(部下の名前)、これ違ってたらごめんなんだけど──
今のチームの空気、ちょっと息苦しいなって感じてたりしませんか?
それとも、単に皆がしゃべりすぎなのでしょうか(笑)」
部下(ハヤトくん):「…いや、そうなんですよ。
意見あるんですけど、出したら変な空気になるかなって(笑)」



なるほどねぇ



確かに、ちょっと安心できるな



そうです。まずは安心から‥ですね。
伝え方の「コツ」について
気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、
この伝え方には少しコツがあります。
それは、「あなたはこんな風に見える」ことを、仮説であることを前提に伝えるということです。
決めつけじゃないと示しながらも、自分の意見を伝えることを示す
自分(上司)の仮説について、丁寧に説明する
ここが最も大事で、自分の話を長々とせず、相手に話を振る!
言語化にはリスクがあります。
ズレていれば気まずいし、拒絶されるかもしれない。
それを超えてでも言うべき理由は、
…という印象を部下に与えることができます。
それはつまり…
この人になら、自分を出してもいいかも?
…そんな風に思ってくれるかもしれないんですよね。
上司は、怖がってはいけない!
しかし、それが分かっていても…
部下のそんな話を切り出すのは、怖くないですか?
それは、以下のような心情があるからではないでしょうか?
- 「考えがズレてると思われたくない」
- 「勝手に決めつけてると思われたくない」
- 「面倒くさい上司だと思われたくない」



ヘンなこと言っちゃって、逆に信頼関係損ねないかなとか、考えちゃうんでしょうね…



あー…なるほどな



でもそうやって会話を避けてしまうことが、実は余計に信頼関係を損ねていっていると…



ええ。緩やかにですが、確実にそうでしょうね。
言語化をサポートする


安心できる環境を提供することで、部下はきっと「自分から話す」ということを、少しずつ始めてくれるかもしれません。
しかし、まだ積極性が見られないような場合、以下のように考えているかもしれません。
- 自分の意見なんて、意味ないかも
- 思っていることはあるけど、自信無いな…
- どうやって言葉にしたらいいのか分からない
部下が普段の仕事を通じて感じた違和感だったり、小さな疑問について、上司側が拾い、受け止めることが大切です。
それ、すごく大事な感覚だよ!
たとえ部下がうまく言葉に出来なくても、そんな風に認めることが、部下の「やる気の芽」に繋がってきます。
たとえば、以下のような会話が考えられます。
部下:「このお客さん、言ってることと、たぶん思ってること違う気がして…自信ないですけど…」
上司:「お、それ面白い!気づけたってことは、ちゃんと“相手の感情”を見れてるってとだよね。そこ、意識して聞いてくれたのは大きいな」
…といった具合に。



うーむ…なんていうか、部下側の感覚をまず認めてあげるみたいな感じか?



そうですね。もともと「やる気がない」状態でしたので、「自分の意見なんて…」と思っていた状況を断ち切ることが重要です



でも、なんか無理に褒めるみたいなことはしたくないなぁ



褒めるのではなく、「存在を認める」というような感じですね。「意見言ってくれて、ありがとう」というような…
上司によっては、成功したことに対して褒めることや、成功を体験させることで自信をつけさせようとしたりします。
しかし、仕事で「褒められるくらいの成功」を達成することは難しいです。
さらにそれを部下に求めすぎると、余計に委縮してしまいます。
まずは、「一緒に安心して話せる環境」を作り、そのうえで相手の言葉を受け止め、認めることで、自ずと動いていくようになるのを待ってみましょう。
まとめ


ここまで5つのステップを紹介してきました!
- 反応せず、まず観察する
- 日常の行動パターンに注目する
- 仕事の流れを1割だけ変える
- 見立てを仮説として伝える
- 違和感という芽を褒める
つまり、「やる気スイッチ」ではなく、スイッチに至るまでの導線が不可欠…ということですね。
これらはすべて、
むしろ、



なかなか道は長そうやなぁ…



その感覚は大事ですね



え?ホンマに!?ラクさんにそう言われると、嬉しいわぁ♪



早速上司に言いようにコントロールされてるなw 単純だな



や、やかましいわ!


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