トクコ:「ラクさん!戻りました!」
ラク:「あぁ、はい…」
トクコ:「……………?」
(トクコ:なんかちょっと様子が…?
…あ、なるほど…)
トクコ:「大丈夫ですってぇ!」
ラク:「…え?…」
トクコ:「さっき見たこと、
誰にも言わへんようにしますから」
ラク:「…そうですか…」
(トクコ:恥ずかしいとか、
そういうことだけやなさそうやな)
トクコ「そうそう!
ラクさんのお考えは、良く分かりました!
ありがとうございます。」
ラク:「…はい」
トクコ「笑いで何とかしようって…
ラクさんももしかしたら関西人やったりして??」
ラク:「……まぁ、関西のお笑いは、
キライじゃないですね。
あぁいう場面では、
笑いで終われるのなら、それでいいと思います。」
(トクコ:おぉ。意外やな!!
案外この人、笑いの引き出し持ってる!?)
トクコ「あーーー、でも、あたしがちょっと思ったのは…
今回の件に関して言えば、あの内容はちょっと当てはまってないかも」
ラク:「……そうですか?」
トクコ「確かに、気にしすぎない方がいいと思います。
イヤミなこととか、気に障ることを言う人はどうしても職場にはいますし。
そういう人を気にしてたら、キリがないですしね。
だから、ラクさんのは一般論として、あたしも分かるんです。
トクコ:「ただ…実は今回の件がある前に、
挨拶兼ねて2人とは別々に昨日話しまして…」
ラク:「……」
トクコ「それで、なんていうんでしょうね。
イヤミなこと言った先輩も、
そもそも話しているときも、ちょっと自信無さげっていうか…
何かにつけてちょっと強気なことは言うんですけど、
表情とかしぐさから、そんな風にも見えるですよね…
自分の意見じゃなく、誰かから借りてきてるのかなぁ、みたいな…」
ラク:「ふーん… そう…ですか。
まだリーダーになって2日目なのに、よく見てますね…」
トクコ「いえいえ、そんな…」
ラク:「…じゃあどうしましょうか…」
トクコ「2人と個別に話そうと思います。
先輩の方は鈍感すぎ。後輩の方は敏感すぎ。
もちろん単純にそう言えたものではないですけど、
とりあえず比較的そうだとは言えそうなので、
やんわり調整していこうかなと。」
ラク:「…はい。でも…
お互いがお互いにどう思ってるかなんて、
話さないほうがいいです」
トクコ:「…え…?」
ラク:「…そんなことしたら、今後余計ギスギスしますよ。
それよりもトクコさんの言葉で、
『私には、今あなたがこういう風に見えるんだけど、どう?』みたいに
聞いてみるのはいかがでしょう?」
トクコ:「…私には、あなたがこういう風に見える…?」
ラク:「さっきトクコさんが言ってたみたいに…
先輩は鈍感。後輩は敏感。
それをそのまま「私には、そう見えるよ」って伝えるんです。」
トクコ:「…ふむ…なるほど…」
ラク:「…あと、
最後に『どう?』って尋ねる感じで終わるのも大事です。
そうしないと、一方的に相手のことを決めつけてしまいます。
話している相手が弁解できるよう、隙間みたいなものを作るんです」
トクコ:「…な、なるほど…確かにそうしないと、
上司が決めつけてるみたいになっちゃいますもんね…」
ラク:「…はい、その通りですね…
でも、ハッキリと伝えることは大切です。
そうしないと部下も『自分がどう見られてるか』に気付けないんです。
そこに変な気遣いは不要です。」
トクコ:「…分かりました…!やってみます!」
ラク:「はい、頑張って下さい…
…あ…そうそう、
あなたがあっちに行ってる間に,
ハリセン作ってみました」
(びゅんびゅん振り回すラク)
(トクコ:何この人!
ノリめっちゃええやん!
やっぱ40歳の子供は一味ちゃうなぁ!)
ラク:「…今…何か…バカにしました?」
トクコ:「は??いや、そんな、バカだなんて。
40歳のオジサマの子供はおもろいあなぁと…
あ、いえいえ。なんでもないです。
えーと、逆にさすがです!」
(ラク:何の逆なんだ…)
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