トクコ:「見ようとしていないって…
どういうことですか?」
バウ:「それは…
ん?
お嬢ちゃん、時計も見なくていいのか?」
トクコ:「へ???」
トクコ:「きゃああ!
8時半!
2日目から遅刻とか!」
バウ:「悩むなとか、無駄とか、
誰かが言うから…こんなことに…」
トクコ:「それアナタですよね?
とりあえず、私行きます!
ご忠告どうも!」
バウ:「あぁ、またな」
…
(バウ:………)
(トクコ:…「また、な?」
あかん、気にしてたら遅刻する!)
…
…
…
…
(トクコ:…ギリギリセーフ!!!!)
(トクコ:…な…なんとか間に合った…
まったく…昨日から
ヘンなことばかり…
)
男の声:「いや~…助かったよ。
ラクさんのおかげで…」
女の声:「ツトムさん…
ラクさんばかりに頼っていられませんよ。
もっと計画的に進めた方がいいです。」
(トクコ:……?
なんか、そこの部屋から声が…
あのラクとかいう人と、同じチームの人たちかな…
一人はさっき居た「ツトム」って猫好きの人やな…
ツトム:「ん?いやー…
それは分かってるんだがな…
どうもチマチマやるのはな…」
女の声:「チマチマ…そうですか。
しかし考慮すべきリスクは、
キチンと考慮したほうがいいですね。」
ツトム:「……
まぁマナミさんは、無難なのがお好きですよね」
マナミ:「…と、言いますと?」
ツトム:「…案はいいが…少し動き出すのが遅いのでは?」
マナミ:「考えずに動くよりはマシだと思うのですが」
…
(トクコ:……やれやれ…
ここもか。
ギスギスしてんなぁ…)
…
?:「あなたが、トクコさんですね?」
トクコ:「うぇっ!!」
ラク:「あ、そのままで。
…斬新なリアクションですね。
挨拶は、後でゆっくり。
人事から話は聞いています。
観察が非常にお得意だと。」
トクコ:「…あ、いえ…
はぁ…まぁ…」
ラク:「もし良かったら、今このまま、
あの2人についてどう見えるか、
教えていただけますか?」
トクコ:「…え…でも…
いくら私でも、
そんなすぐには…」
ラク:「今見えているもの、で、構いません」
(トクコ:……で、でも、
私はホントにちゃんと観察できてるんやろか…
朝のヘンな犬との会話も気になるし…
ふーーーー…
…
考えるの、後にするか!)
トクコ:「……分かりました!」