「またあの顧客が無理難題を言ってきてさぁ…
信じられないよね!聞いてよ!だってさ…」
同僚から、こんな不満を聞いたことはありませんか…?
こんなとき、あなたはどう対応しますか?
- (A)「そのお客さん、ひどすぎる!」と同調する
- (B)「でも仕事だから仕方ないよ」と正論を言う

幼稚なヤツだな…ワシは「今忙しい」って逃げるかな…



私は(A)やろなぁ…



私はまぁ多分(B)でしょうね…



3人で完全に分かれたな(笑)



まぁ実はどっちもアウトなんですけどね



え??
そう、実はどちらの対応も、問題解決にはつながりません。
むしろ状況を悪化させることが多いのです。
Aの問題点: 感情的に同調しすぎると、「お客さんに怒ってもいいんだ」と思わせ、愚痴大会に突入。時間もエネルギーも無駄になります。
Bの問題点: 正論を振りかざすと、相手は「分かってるけど、そんなこと言わないで!」と感じ、逆に感情的になります。
なぜ、不機嫌になる?
不機嫌には、実はさまざまな要因が絡み合っています。
最も一般的なのは…蓄積ですね。



蓄積?



日々の仕事におけるストレスや不満の蓄積ですね



溜まって溜まって爆発…みたいな…
冒頭で触れた「またあの顧客が無理難題を」というのは、まさに蓄積ですね。
ただ、そこには、「本来なら、この業務はそこまで大変なものではない」という気持ちが裏にあることも分かります。
これはつまり、以下のことが言えます。
不機嫌になるのは、自分の思い描いていた「期待」が達成されず、そのときの感情を「誰かに分かってほしい」という一種の承認欲求の現れ


なぜ、「幼稚」に見える?
成熟した大人であれば、感情をコントロールし、適切な形で表現できますよね。
でも、不機嫌な態度を頻繁に示す人の場合、子どものように直接的な感情表現に近い形で不満を表すことがあります。



まぁ…お子様っぽいけど、分からんでもないな



せやね…大人だって、溜まるときは溜まるしなぁ
観察のポイント
ただ、「幼稚だから」という結論ありきで当人を見るのもオススメしません。
そんな風に見てしまうと、ずーーっとそんな風にしか見えないからです(笑)
「観察力は解決の第一歩」と述べられるように、まずは不機嫌な人の行動パターンを把握します。
観察時のポイントは以下の通りです:
●不機嫌になる状況やタイミングは、どんなときか?
●怒りや不満は、どのように表現されているか?
●他のメンバーとの相互的な作用はあるのか?
こちらも主観的になると、それは感情的になっているのと同じです。
主観を避け、具体的な事実だけを、まずはキチンと見るように心がけてみましょう。


念頭に置くべき3つのポイント
では、どうすれば良いのでしょう?
具体的な会話例に行く前に、以下3つを押さえておきましょう!
- 冷静な態度を保つ
-
感情的になっている人に、感情的に反応するのは逆効果!
実践法:深呼吸をする、一拍置いてから言葉を発するなど、平常心を保つ習慣をつける。 - 観察力を活用する
-
不機嫌の原因を観察し、パターンを把握することで、事前に問題を予測しやすくなる。
例:特定の状況やテーマで不機嫌になる場合、その話題を避けるか、慎重に扱う。 - 解決策をこそっと提案する
-
単に不機嫌を受け流すのではなく、建設的な方法で解決策を提案してみる。
(これについては、後述します!)


具体的な会話の3ステップ
会話に関しては、以下の3ステップを取るのがオススメ!
①驚きながら事実を繰り返す
②一緒に原因を考える
③次のアクションをこっそり促す
では、ひとつずつ見ていきましょう!
1. 驚きながら事実を繰り返す(事実に焦点を当てる)
ポイントは、感情ではなく事実に注目すること。
相手が自分の考えを整理できるように促します。
たとえば以下のような具合です。
同僚: 「顧客が明日までに報告書を出せって言ってきたんですよ!ひどいですよね!」
あなた: 「えっ、明日!?それって○○商事さんのこと?」
同僚: 「そうなんです!」
あなた: 「なるほど、それは確かに大変だね。」
効果:
- 感情的になりすぎず、相手に「この人は話を聞いてくれている」と感じさせます。
- 事実に目を向けることで、冷静な思考を促します。



なるほど。「ひどい」っていう感情には同調しないんやね



でも、「大変だね」って同僚には同調するわけか
2. 一緒に原因を考える(話し合いの場を整える)
次に、少しだけ原因を掘り下げます。
ここでは、相手が話しやすい質問を投げかけましょう。
あなた: 「顧客が急に言い出したのって、何か理由があるのかな…」
同僚: 「最近、納期が少し遅れたことがあったんですよ。」
あなた: 「あー、それで焦っているのかもしれないね。」
効果:
- 相手に冷静に状況を振り返らせることができます。
- 自然な流れで次の行動を考えるステージに移行できます。



じわじわと原因の方に促していく感じですね…



ふむふむ…
3. 次のアクションをこっそり促す(解決に向けた行動を提案する)
最後に、「解決に向けた行動」をさりげなく提案します。直接指示するのではなく、選択肢を提示する形が効果的です。
あなた: 「報告書の提出、2日後じゃダメか確認してみる?」
同僚: 「それ、いいかもしれません。聞いてみます!」
効果:
- 感情的な状態から行動を起こす方向へシフトできます。
- 解決策が見えてくることで、相手もスッキリ。



こんなにうまくいく?



まぁそれは運次第ですね



結局、運なんかい…


明日から使えるケーススタディ
営業チームの田中さんが、会議後に急に話しかけてきました。
「もう限界!顧客が無理を言ってくるし、上司も全然助けてくれない!」
NG対応:
- 「本当にひどいね、顧客も上司も最低だね!」(感情的に同調)
- 「そんなの普通じゃない?みんな大変なんだから頑張ろうよ。」(正論を押し付ける)
効果的な対応:
- 事実:「えっ、顧客って○○さんのこと?それとも別の人?大変だね…」
- 原因:「顧客が急に無理を言い出したのは、どうしてだろうねぇ」
- アクション:「上司に一度相談してみる?それとも顧客に納期調整をお願いしてみる?」


よく「不機嫌になる人」がいるときは
不機嫌な態度を取る人は、残念ながらチームの和を乱しがちです。
まぁ率直に言って、その人のせいでイヤなムードになりますよね(笑)
よって、そういった人との関係性を見直すことは、チーム全体の雰囲気を大きく変える可能性があります。
そこで、大切なのは以下です。
不機嫌な人と距離を取ることで、自分自身や他の同僚が受けるストレスを軽減できます。



適切なってところが、また難しいなぁ…



あまりにひどいときは、物理的に距離を置くのも大事ですね



触らぬ神に何とやらか



ただ、放置も良くないので…時には積極的に話しかけることも重要です。



どっちなんだよ💦



そこがやっぱり「観察」が大事やね



そうです。自分の中で「こうするべき」とか、相手に対して「こうなるべき」という考えは一旦忘れ、相手をじっと客観的に捉えることで、解釈のズレを防ぐことができます
まとめ
感情的な同僚への対応は、あなたの仕事の一部かもしれません…
でも、全てではありません。
大切なのは、相手の感情を完全に無視せず、観察をして、解決に向けた行動を促すことです。
明日から試してみるポイント:
- 驚きながら事実を繰り返す
- 冷静に原因を掘り下げる
- 次のアクションを提案する
この3ステップを意識するだけで、職場で感情的になっている同僚への対応が、驚くほどラクになります!
ぜひ試してみてくださいね!


職場のトラブルランキング