「悪いのは、君だ」職場で都合よく扱われた際の「反撃の一言」

こんにちは!ラクです。

「えっ…?それって自分のせい?

なんで?みんなで決めたことだよね?

どうして自分だけが悪いみたいになってるの?」

そんな風に思うこと、ありませんでしょうか…?

Tokuko (why)
Tokuko (why)
あるある。なんか「あれ?」って言う感じやんなぁ
なんかびっくりして、何て言ったらいいか分からないですよね…
Raku
Raku

今回は、そんな風に「勝手に悪者にされたケース」について、どう解釈して、どう対応したらいいかお話しします!

最後には「ビシッ!」と使える一言についてもお話ししています!

実際あったケース

実際に私が体験したことのあるケースについて、少しお話ししますね。

ケーススタディ
「ウチが使ってる業者が、君に『コンプライアンス違反』みたいに言われて気分を害してるみたいだから、謝ってきて」

正直なところ、驚きですぐに言葉が出ませんでした。

その内容は、社内の他の人と話した結論を私が伝えただけだったからです。

ましてや、別にこちらからのメールも気分を害させるようなものではなく、

かなり礼節に気を配ったメールの書き方をしていました。

それをあたかも自分だけが悪いかのように言われて、さらに「謝ってこい」みたいに言われるのは、納得がいきませんでした。

そこで「いや、この話はxxxさんと〇〇さんと話した結果で…」と説明をしたものの、上司はあまりピンと来ておらず…

私も面倒だったので、「じゃあ今度からちょっと伝え方には気を付けます」とだけ伝え、その場は終えました。

「悪い」のは、私…?

私も普段はあまりこういったことは気に留めないようにしています。

気にしたって無駄ですし、他人がそう感じているのを否定するのもなかなか難しいからです。

でも、ふと以下について疑問に思いました。

そもそも何で誰かを悪者にしたくなるんだろう…

私が大好きな本のひとつ「ファクトフルネス」で学んだ内容を少しお伝えします。

(p261以降に「第9章 – 誰かを責めれば物事は解決するという思い込み – 犯人捜し本能」という内容があります!)

犯人捜し本能とは?

p264以降には、以下のようにありました。

「なにか悪いことが起きた時、単純明快な理由を見つけたくなる傾向が、犯人捜し本能だ。」

著者が挙げている例として、「ホテルのシャワーが熱すぎたとき、ホテルの支配人に腹が立った」とあります。

この気持ちは理解できますよね(笑)

そうやって知らず知らずに、誰かが仕組んだことかなとか、誰の過失かなとか、そういう風に考えがちです。

でも、本当は「誰かのせい」では無いのかもしれません。

また、もっとゆっくりハンドルを回せばよかったのかも知れません。

たまたまその瞬間に経年劣化で壊れてしまった可能性もあります。

ホテルのシャワーが熱かったからといって、直ちに「ホテルの支配人が悪い」と結論に飛びつくのは、冷静に考えれば変です。

「単純明快な理由」とは

これについて、同著で良い例として挙げられているなと思ったのは、飛行機のパイロットについてです。

たとえば飛行機事故を、睡眠不足のパイロットのせいにしても、次の事故を防げない。

こういった事故が起きたとき、私たちはよく「パイロット自身」のみを追及しがちです。

これが今回で言うところの「単純明快な理由」ですよね。

しかし、同著にも説明があるように、なぜパイロットはウトウトしてしまったのか?

今後どうしたら睡眠不足のパイロットに操縦させないようにできるか?

問題を引き起こすシステムを見直すべきで、犯人を捜している場合ではないんですよね。

なぜ「単純明快な理由」にしたいか?

それにも関わらず、人間は「単純明快な理由」に飛びつきがちです。

だからこそ、犯人探しをするわけですから。

ノーベル賞も受賞した認知心理学者「ダニエル・カーネマン」の名著「ファスト&スロー(上)」では、以下のようにあります。(かなり要約しています)

「最小努力の法則」は認知能力にも当てはまる。知的努力は疲れるものであり、本質的に避けたいと思う。

今回のようなケースで言うと、「パイロットが悪かったんだよね」と考える方が、脳にとってラクだということです。

そしてそれ以上考えることを避け、思考停止に陥ってしまいます。

これは言い換えると、「本当にそうか?」と、自問自答することには注意と努力が必要だということです。

そしてそういった「考えたくないのに、無理に考える」といった行動を取ると、セルフコントロールを消耗させます。

人間の脳としては、そういった負荷を避けたがる習性があり、面倒なことを考えずに済まそうとするんですよね。

「見たものがすべて」になる

もうひとつ、面白い例があります。(同著p128以降)

ちょっとここで、トクコさんの以下のコメントを考えてみてください。

Tokuko
Tokuko
Aさんって、良いリーダーになれるかなぁ。頭が良くて、意志が強くて…

…と、ここまで聞くと、とっても良い人材に聞こえますよね。

しかし、その後に、以下のように続くとどうでしょうか?

Tokuko
Tokuko
…でもお金に汚くて、すごくいじわるなんだけど…

ここで大切なのは、最初のトクコさんの話があったとき、自分の思考の中で「やらなかったこと」です。

つまり…

そもそも、リーダーとしての資質とは何か?

これを考えることを、人間は避けがちなんですよね。

この傾向は、自分が見たものがすべてだと決めてかかり、見えないものは存在しないとばかり、探そうともしないことに由来するそうです。

著者のダニエル・カーネマンは、以下のような言葉で表現しています。

無意識で働く脳の機能は、印象や直感のもとになっている情報の質にも量にも、ひどく無頓着

人間の習性に抗えるのか?

同著「ファスト&スロー」p63では、セルフコントロールを消耗させるタスクや状況として、以下を例として挙げています。

消耗させるタスク

  • 考えたくないのに無理に考える
  • 相反する一連の選択を行う
  • 他人に強い印象を与えようとする
  • 恋人の失礼な振舞に寛容に応じる

こういうときに、「衝動買いする」「挑発に乗る」「お粗末な判断をする」など、消耗を示す兆候が出るそうです。

このような「自我消耗」を避ける方法として、同著では以下のような例が取り上げられています。

p65 ブドウ糖を摂取する。(自我消耗で、血液中のブドウ糖が減るため)
p70 スローダウンする
p54 そのタスク自体に習熟する
p60 のんびり歩く
p81 やさしく親切になる
p106「気分がよい」状態は、逆に論理思考がお留守になっていると気づく

(もちろん、これだけではないかも知れません…気づいた人はご連絡をw)

どうすればいいか?

ではここで、再度ケーススタディに戻って考えてみたいと思います。

ケーススタディ
「ウチが使ってる業者が、君に『コンプライアンス違反』みたいに言われて気分を害してるみたいだから、謝ってきて」

こういうケースは、まさしく「考えたくないのに無理に考える」「失礼な振舞に寛容に応じる」などの消耗タスクですよね

ここで大事なのは、以下3点です。

  • 私自身も、結論に飛びつかない
  • 「考えるべきこと」にフォーカスする
  • 「事実」にフォーカスする

結論に飛びつかないとは、すなわち「私のことを悪者にして、一件落着したいのだろう」と考えてしまうことです。

これについては、たとえ他人がそう思っていたとしても、言葉にして伝えられているわけでは無いので、無視です。

例えば、以下のように伝えると良いかと思います。

OK例:「もう少し細かく教えていただくことは可能でしょうか?
具体的に何に気分を害されているのかを知りたいと思います。
事実としては、私は社内で確認したうえで、こちらにあるメールのように丁寧に表現しています。」

まとめ(反撃の一言)

今回のようなケースで言うと、「考えるべきこと」というと関係者によって視点が違います。

私は「自分がちゃんとやった」ということを伝えるべきです。

しかし、マネージャーにとってみたら「業者との関係を悪化させない」ことでしょう。

その二つがバッティングすることは時々あります。

大事なのは、事実を伝えることとすぐに決着させようとしないことが大事です。

そこで使えるのは「詳しく知りたい」という表現です。

マネージャーも業者側も「ドキっ」とするでしょう(笑)

つまり、まとめると以下です。

相手が知的努力を避けている事実を、逆に突く!

 

こういうややこしいケースについては、マネージャーや関係者も、深く考えていない可能性があります。

感情的になり、知的作業を避け、直感だけに従っているということです。

よって、そこを突く「詳しく知りたい」という表現は、こちらも腰を据え、トコトンやりましょうという姿勢を伝えられます。

そしてそれは大体みんな「避けたい」と思うことなんですよね。

その場で白黒ハッキリさせようとすると、不利になることがあります。気をつけましょうね!

 

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