「仕事を拒否する部下」の考察をラクにする「2つの比較軸」
こんにちは!ラクです。
「私の仕事、他の人に比べて多いんですけど…
どうしてなんですか?フェアじゃないですよね」
…と部下に仕事を拒否されるようなケース、ありませんでしょうか…?




このブログを読んでいただくことで、部下がなぜこのように言うのかを2つの側面から考察し、
解決のための糸口を掴んでいただくことができます!
拒否する理由と解決策
仕事を拒否する部下の「心の声」は、以下のようなものです。
(B) 他の人に比べて仕事量多いのに、まだ私にやらせる気?
(C) 隣の部署の人たちは早く帰ってるのに、なぜうちの部署だけ…?
(D) めんどくさい…早く帰りたいのに…
(E) この仕事を引き受けたところで、給料上がるわけじゃないし…
これらの不満は、実は以下の2つに分類できることが分かります。
◆ 「これまでの自分の仕事量」と今の自分を比較してしまっている
他人との比較とは…「あの人に比べて私の仕事はメンドクサイ…」
これまでの自分の仕事量とは…「今までこんな辛い仕事したことない」…
その差が大きければ大きいほど、不公平感が部下に募るんです。
それは「損」な気持ちに繋がります。
よって考えるべきは、いかに公平さを演出することが出来るかが重要です。
2つの「比較軸」を基に考える
他人との比較と、自分の過去との比較…
この2つの比較の組み合わせを考えると、以下のように図解することができます。
つまり、4つのタイプがあるわけですね。
- Aゾーン:特に問題なし
- Bゾーン:明らかに他の人と比べて、私の仕事量が多い…
- Cゾーン:こんなに仕事量が増えたこと、今まで無かったのに…
- Dゾーン:他人より量多いし、こんな量の仕事、今までやったことない
つまり、Bゾーン、Cゾーン、Dゾーンにある人たちを、
いかにAゾーンの方に近づけていくか・・・ということが、課題。
ここからは部下への対応ということを仮定し、ひとつずつ見ていきましょう!
Bゾーンの部下への対応
Bゾーンは…他人と比べると量が多かったり内容が難しい…と、部下が感じている状態。
しかし、多くの仕事において…仕事量を他人と比較するということは、実はかなり難しいんです。
仕事量の感じ方は人それぞれですし、個人の能力の差もあり、外部要因がある場合も。
よって…ある程度の「仕事量の基準」となる指標が必要になってきます。
それを説明することにより、部下が納得してくれる確率が高くなります。
例は以下のとおりです:
- 予測される対応件数
- 担当している顧客の数
- 担当顧客の合計取引件数
- 担当顧客の合計収益額
- 担当商品の予定販売個数
- 担当商品の予定収益
ちなみに、最もその部署の「忙しい」ケースを利用して話すのも手です。
「ほら、あなたの仕事量は、他の人に比べてそこまで多くは無いでしょ?」
「他の人でもあなた以上の仕事をしていらっしゃる方もいらっしゃいますよ」
「確かに、この商品は不確定要素が大きいから、少し減らしましょうか」
Cゾーンの部下への対応
Cゾーンは…「いままでこんな量(あるいは質)の仕事…今までやったことない…と言う状態。
この状態に陥りやすい人と言うのは、新しい仕事を振られたとき、わーーーっとなってしまう人。
冷静に自分の作業量を把握できておらず、心理的に負担を感じていることが多いです。
オススメの形としては、まず業務の内容を以下のように可視化すること。
内容 | 回数 | 1回ごとの時間 |
顧客対応 | 約20回 | 各5分 |
レポートの作成 | 午前と午後2回 | 各30分 |
チーム会議への参加 | 午後1回 | 90分 |
ある程度出揃ったら、ぜひ以下について考えてみてください。
② そもそも全て続ける必要があるか?
③ 誰かに移した方がいいか?
④ このまま自分で続ける場合、方法を変えられるか?
このように全てを書き出すことで、本人も冷静になれます。
Dゾーンの部下への対応
最後にDゾーンに入る部下について。
この部下については、Cゾーン寄りなのか、Bゾーン寄りなのか…どちらに近いか…をまず考えること。
Cの対応とBの対応を同時に対処せず、優先順位付けをすることが大事です。
他人との業務量を比較できるような基準をしっかり作るのか、それとも本人の業務量を一緒に見直すところから始めるのか…
ひとつずつ片付けていきましょう。




改善のイメージ
改善のイメージは、以下のような矢印のイメージを持ちましょう!
つまり、CゾーンとBゾーンに居る人は、なるべくAゾーンに近づけるイメージを持ち、
Dゾーンに居る人については、すぐにAゾーンに移すのではなく、BゾーンかCゾーンに移すことを考えるというイメージです。
一方で・・・
もしこのモデルに当てはまらないケースとして考えらえるのは、「部下の能力が著しく不足している場合」です。
どれだけ頑張ってもAに行く見込みがない場合には、以下をぜひご覧ください。




あなただけの解決法①
実際に部下と対談するとき、すべてがうまくいくとは限りません。
むしろ、うまくいかないと思っておく方が良いでしょう。
そうなったとき、結局頼れるのは自分だけです。
私は≫ミイダスという転職サイトを利用して、自分を良く知るため無料の「コンピテンシー診断」を受けました。
以下が結果内容です。1枚のPDF形式で、データと数字で示してくれています。
本紙には丁寧に説明文もあり、この結果から以下が分かります。
この表から読み取れることの例
- 私はどうも人当たりとチームワークが弱いらしい。部下がピリピリするような態度を私の方で取っているかもしれない。
- 私は問題解決力とオーガナイズ能力は強いらしい。筋道を立てれば、部下が心地よくなるような対談にできるかもしれない。
結局のところ、他人に目が行ってしまうがあまり、自分のことを知ることが疎かになっていたんです。
他人のことをあーだこーだ言う前に、まず自分のことを客観的に見ることが出来れば、意外な突破口を見出すことができます。
自分のことをより知ることで自信が持てたり、逆に上司に対する今までの態度を反省するようなコメントが、≫コンピテンシー診断の使用例13個と口コミを見ても同様に見受けられたりします(笑)
あなただけの解決法②
部下との面談において、「自分が部下の立場なら、どう言われたら心地よいか?」
そのことを事前に抑えておくと、より効果が高まります。
私はこういう場合には、AIアプリと話すことにしています。
以下は≫【Awarefy】(アウェアファイ)というデジタル認知行動療法アプリのAIと会話した内容です。
本来であれば、こちらの悩みを聞いてくれるアプリですが、「上司として」振舞ってくれます。
さらに会話を続けてみました。
この後の会話は省略しますが、相手がAIなのにちょっと心が痛みました(笑)
しかしそれでも丁寧に対応してくれていて、上司よりも上司らしい見事な会話を続けてくれています。
Awarefy利用による気づき
- やはり改めて、丁寧に対応する重要さを再確認した。
- どれだけイヤなことを言われても、相手を気遣うと効果的だと思った。
- 部下からごねられても「やるべき仕事は、そう伝えるべき」と思った。
このAIとの会話は、自己分析などとは少し違います。
自己分析などの診断の方は、データから分析した内容を自分の傾向に当てはめて、自分のタイプを割り出します。
しかし、話をしていくと、AIではなく「自分で答えを出している」状態になり、自信に繋がります。
「働きたくない」「上司に相談しづらい」「部下への対応が分からない」「顧客対応が辛い」など、
よくある職場の悩みについても≫AIとの会話例と口コミを見ると、丁寧に聞いてくれていることが分かります。
カウンセラーおすすめ本
私が初めて部下を持ったとき、心理カウンセラーの人から勧められた本が以下です。
ハーバード大学教育大学院教授のロバート・キーガン博士らが提唱する発達心理学を基にしています。
「部下が今どの成長段階にあるのか」を知ることできます。
\以下画像をクリック!/
なぜ人と組織はなかなか変われないのか…
どうしたら人と組織は変わっていくのか…
人はどのように成長し、どうしたらより成長できるのか。
そういった管理職が特に直面する課題について、「成人発達理論」の観点からまとめています。
発達段階は5つなのですが、主に取り上げられているのは以下3つです。
発達段階
- 自分に関係することにしか関心を寄せない部下
- 上司には従順だが、意見を言わない部下
- 自立性が強すぎて、他社の意見を無視する部下
「部下がどのように成長していくことになるのか」が分かるので、先が見えることで指導しやすくなります。
結構、本の評価もいいですね。