こんにちは!ラクです。
「お前じゃ話にならん!上司を出せ!責任者を出せ!」
こういうクレームが来ると、「自分の対応が悪いのか?」思ってドキっとしますよね…
でも、心配しないでください。
世の中…やっぱりヘンな人は居ます。
そこそこ、います(笑)
そしてそのことが分かれば、怖くありません。
私が10年以上業界ナンバー1の外資系海運企業でマネージャーしていた経験と、
実際にクレーム課で働いていた方のプロの経験談を基にしています!
「上司を出せ」の心理
そもそもなぜ、「上司を出せ!」などと言ってくるのか…
それは多くの場合…
「損を絶対に取り返したい」という気持ちがあるからです。
以下は、日本労働組合総連合が2017年に行ったアンケート結果です。
(一般消費者1000人を対象に行った調査で、複数回答形式)
1位「たらい回し」42%
2位「消費者に落ち度があるような言い方」35%
3位「失礼な言葉づかい」34%
(詳しい内容をお知りになりたい方は、こちらから)
私の失敗経験…
相手の要求通り上司を出してしまうことは、相手を付けあがらせます。
「この相手は、怒鳴るということを聞く」
そんな印象を与えてしまうからです。
また、クレーマーを付けあがらせるだけではありません。
部下自身をも弱くしてしまいます。
「結局自分でこういうクレームは対応できないんだ…」
そんなイメージが定着してしまうからです。
そうすると、クレームの度に上司が出ることになりかねません。
実際に、私のチームの部下はもうずっと私に甘えっぱなしになり…
何でもかんでもやってあげるべきじゃないなぁと、心から反省しました。
チーム全体が、なんだか弱くなっちゃったんですよね…
失敗から学んだ上司の役割
だからと言って、上司として「部下に丸投げする」のはダメです。
部下の立場からは「上司に相談する」ことは常に必要です。
しかし、上司の仕事はクレーム処理ではありません。
「上司なんだから、クレーム処理するべきでしょ」は嘘です!
「クレームが来ても、対応できる組織にする」のが、上司の仕事です!
これはまぁ、私も経験上難しいことは十分分かっているのですが…
ただ、部下に伝えなくてはいけないところです。
より具体的には、クレーマーに以下のように思われないような、組織や仕組み作りです。
- 「やっぱり上司でないと対応できないんだ」(部下では力不足)
- 「やっぱり上司としても、部下ではダメと思ってるんだ」
- 「やっぱり上司を出すほどの、大きな問題なんだ」
- 「やっぱり上司の権限なら、何とか(解決)できるんだ」
クレーマーがこのように思い、自分の会社にプレッシャーをかけてきます。
そこで、上司はすぐに部下と連動することが大切です。
そして、冷静に状況を分析し、対策を考える必要があります。
(対策のアイディアについては、色々後述しています。)
分析し、対策を練ったら、「今後のクレーム」のために組織にシェアします。
部下への声掛けで、大切なのは以下です。
その姿勢を上司としては部下に見せる必要はあります。
一方で、部下としても上司に丸投げしないことが重要です。
とっさの対応
クレームは誰だってそんなにうまく対応できるものではありません。
何を言ったって、最初は怒ってるんです。
まずは以下「とっさの対応」のテンプレートを知っておきましょう!
やってはいけないこと
- 相手に横柄な態度をとったり、挑発したりする
- 損害の賠償を約束する
- 黙りこんでしまう
- 改善を約束する
相手に言うべきこと
- 「私が担当させていただきます」
- 「お忙しいところ、貴重なご意見ありがとうございます」
- 「不快な気持ちにさせて申し訳ない」 (損害への謝罪ではない)
- 「必ず上に申し伝える」 (改善を約束しない)
- 「社内確認して折り返す」(返答が困難な場合)
3つの対策を押さえておく
大切なのは「流れを押さえておく」ということです。
自分のチームが対応する場合も、この流れを知っておくとラクになります。
A. 感情に配慮する
B. 問題に対処する
C. 法益を保護する
では会話例含め、具体的に見ていきましょう!
A. 感情に配慮する
相手は、「上司を出せ」とカッとなって怒っています。
その感情に対して、まず配慮を行います。
相手の言いなりになって上司を出してしまうと、一度相手の要求を呑んだことになります。
相手の心理作戦にハマってしまう入り口です。止めましょう。
怒ることはエネルギーを使うので、長続きしないです。
相手の言い分を聞いているだけでも、トーンダウンしてくる可能性があります。
相手の懐に入り、話しかけます。
例えば、「上司と話すともっと条件が厳しくなるかと思う…私が何とか取り次ぎたい」など。
具体的な会話例
- 「オマエじゃ話にならん!上司を出せ!」
-
「恐れ入りますが、私が御社の担当です。私が今承りますがいかがでしょうか?」
- 「オマエじゃダメなんだよ!いいから上司を出せ」
-
「そうは申されましても…宜しければお話を伺えますか?」
- 「オマエ誤ってるだけじゃねーか!もういいから上司出せよ!」
-
「私の上司に直接お話しされると、少々状況が厳しくなるかと存じます。
宜しければ私がお取次ぎいたしますが、いかがでしょうか?」
B. 問題に対処する
相手が「目に見える解決を求めている場合(代替品や金銭など)」は、慎重に対応しましょう。
ここにあるA.感情、B.問題、C.法益の流れを意識しましょう。
何を言われても、すぐに合意しないようにしましょう。「社内で確認します」が適切です。
自分の理解が合っているかどうか、確かめるような感じで対応しましょう。相手も落ちついてきます。
具体的な会話例
- 「この案件、賠償してくれるんだよな?」
-
「恐れ入りますが、すぐにお返事することは難しいです。社内関係者と確認のうえ、折り返しご連絡いたします。」
- 「深刻さ分かってんの?いい加減にしろよ!」
-
「申し訳ございません。商品欠陥がお怒りの原因だと理解しております。代替品でしたらすぐにお送りできますが、いかがでしょうか?」
- 「じゃあ誠意を見せてくれるんだよな?」
-
「念のため確認させていただきますが、賠償金xx万円をご要望ということで宜しいでしょうか?」
仮に「今後の防止策が無い」ような場合、「必ず上に申し伝えます」と言いましょう。
「伝えることを約束する」ことに留め、補償や改善を約束してはいけません。
C. 自社の法益保護
ここまでの対策でも対応できない場合…
それは「悪質クレーマー」の可能性があります。
・自分が被った被害を過剰に伝えてきている
・意図的に損失以上の補填を求めている
・脅しのような文句がところどころ見受けられる
この時点まで来たら、必ず上司と連携しましょう。
精神攻撃を行ってくる場合があります。
その場合は法律に触れている「可能性」を示唆しましょう(下部に法律の詳細があります)
もう長く話すことに生産性がありません。
上司とも相談し、メールに切り替える方法を模索しましょう。
悪質な相手には黙って録音を開始してもいいです。
あるいは、相手の過激な言動を抑止するため「録音を開始する」と伝えてもいいです。
具体的な会話例
- 「テメェふざけてんじゃねぇぞ!」
-
「それ以上は我々も業務妨害として然るべきところに届け出ますが、宜しいですか?」
- 「だから誠意を見せろって!」
-
「御社のご要望をきちんと理解し、文書の形で共有するためメールに切り替えさせていただきます。アドレスをお伺いしても宜しいでしょうか?」
- 「メルアド教えるなんて面倒なことするか!」
-
「分かりました。では記録保持のため、録音を開始させていただきます。」
補足:法律上の規定
相手が罵倒して脅してきたり…
精神的苦痛を与えるような行為を取ることがあります。
それらは、威嚇行為にあたる可能性があります。
威嚇行為は、犯罪です!
業務妨害罪が成立することがあります。
[刑法第233条]
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
[刑法第234条]
威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。
業務の安全かつ円滑な遂行は、法律の利益(法益)として保護されます。
メールなどに切り替えて、相手との話を記録に残すようにしましょう!
「流れ」のまとめ
「流れ」について、もう一度おさらいです!
A.顧客の感情への配慮
- 自分が対応窓口であるということを伝える
- しばらく様子を見る
- 相手の味方っぽく振る舞う
B.顧客の感情への配慮
- 会話全体の流れを意識する
- 絶対にその場で合意しない
- 会話の終盤は、自分の言葉で話す
C.自社の法益保護
- 法律に触れている可能性を示唆する
- 電話での応対を止め、メールに切り替える
- 録音を開始する
大切なメンタルケア
ここまでのお話で、あなたの不安が少しでも拭えたなら何よりです。
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